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まるでジュエリー⁉パリの独創的でヘルシーな常識破りのドーナツ店〈MOMZI〉

日本に来て来て、あの店、このサービス!今回はパリの気になるサービスを紹介。

photo: Shiro Muramatsu / text: Chiyo Sagae / edit: Hiroko Yabuki

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3つのポイント

1.パティシエ手作りのヘルシーで美的なドーナツ。
2.既成概念を覆すファッショナブルでシックな内装。
3.低温発酵を3回。原材料や季節感にもこだわる。

まるでジュエリー⁉独創的でヘルシーな常識破りのドーナツ店

定番を現代的に再解釈し、丁寧に仕上げたスイーツが席捲するパリ。2022年、ついにドーナツの常識を覆す〈モムズィ〉が現れた。

とはいえ、日本でお馴染みのチェーン店は存在せず、パン屋の店先に並ぶシンプルな揚げ菓子「ベニエ」が馴染みの揚げ系スイーツというお国柄。だからこそこの店の美しく繊細なドーナツが、漆黒の焼き杉と鏡で覆われたシックな空間に浮かぶさまに、みな驚きと称賛を隠せない。

きっかけは、星付きレストランのシェフパティシエを務めたアメリカ人のラーミン・サミーと、パリのファッション業界で働くトマ・ベルゴとの出会い。

ラーミンにとっては子供の頃から慣れ親しんできたドーナツをより美味に美的に進化させ、トマは自身の経験を生かし、その真価を際立たせる店舗のアートディレクションに心血を注いだ。こうして世界最高峰のドーナツを目指し、パリに店を開くという、2人の夢が結実した。

〈MOMZI〉の店内
天井には麦畑が逆さまに!

3種の粉を配合するサワードウ・ブリオッシュ生地を3回発酵させ、香りを除去したココナッツオイルで揚げたドーナツは、口当たり軽やか!フィリングやグラサージュに使うナッツやスパイス、カカオは異なる産地のものを風味ごとに巧みに使い分け、すべて手作業で仕上げる。

そのこだわりが五感で味わうにふさわしいドーナツを生み出す。誕生から1年の間にハイブランドとのコラボを果たし、2店目もオープンと、まだまだ躍進中だ。

〈MOMZI〉のオーナー
トマ(左)とラーミン(右)。

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