3つのポイント
1.有名百貨店を手がける建築スタジオが施工。
2.韓国の職人の手仕事が際立つ高品質なバッグ。
3.入手困難な「カラメルバッグ」も店頭に。
トラディショナルに重きを置くブランド〈TOUT Y EST〉
韓国系アパレルの躍進が目覚ましい昨今。昨年ソウルにフラッグシップストアを開いたバッグブランド〈TOUT Y EST〉はその注目株だ。代表のイ・イェニは大学でフランス語を学んだバックグラウンドを持つが、デザインは未経験。欧州や米国を旅する中で出会った美しい建築物やインテリアに魅了されながら、いつか自身の店を開く構想を練り、子育て中に勤めていた会社を辞めたことで一念発起したという。
店の雰囲気を一言で表すなら“古典美”。近年ソウルでファッションブランドが集まるエリアは聖水や漢南洞が主流だが、トラディショナルに重きを置くブランド美学を反映させるため、伝統を色濃く残す三清洞を選んだ。手がけたのは気鋭の建築スタジオOS。窓からはいにしえの宮廷・景福宮の石壁が覗く一方で、インテリアはオーク材の柱や家具など欧風クラシックな趣だ。
原皮はアメリカやイタリアなどから輸入し、皮鞣しや加工、色つけ、金属パーツまですべて韓国国内で製作。経年劣化に耐え、使うほどに美しさが増すようにと、独自開発のオイルを皮の種類ごとに塗り分けるなど、20年以上のキャリアを持つ熟練の鞄職人たちが、一つ一つ手作りする。なかでもシグネチャーの「SAC LOQUET MINI CARAMEL」、通称カラメルバッグは、オンラインで何度も再販がかかり、販売が始まるや否や売り切れるほどの人気。日本でブレイクする日も近い⁉