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脱プラスチック!固形石鹸で心を摑む、パリ発のサステナブルブランド〈UNBOTTLED〉

日本に来て来て、あの店、このサービス!今回は、パリのシャンプーやコスメを固形で販売する店を紹介。

photo: Shiro Muramatsu / text: Chiyo Sagae / edit: Hiroko Yabuki

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3つのポイント

1.ボトルを廃し、シャンプーやコスメを固形で販売。
2.磁石式のパーツで鏡やタイルに垂直設置が可能。
3.保湿やUV対策のコスメ、犬用シャンプーも展開。

No More プラスチック!ゼロウェイストをバスルームから

毎年、3億6,000万本のリキッドソープのプラスチック容器が廃棄されるフランス。人々の環境を懸念する意識は高くてもアイデアと魅力的な商品が欠ける現状を打ち破り、急成長を遂げているのが〈アンボトルド〉だ。

脱プラスチック!固形石鹸で心を摑む、パリ発のサステナブルブランド〈UNBOTTLED〉

若き創業者サラ・プーシェはパリ政治学院卒業後、複数のコスメ大企業に勤め30歳で退職。バックパックで世界を旅する道中、プラボトルを買っては捨てざるを得なかった経験から、ボトル問題を再認識。幼い頃からの肌トラブルも、硫酸塩やシリコン、パラベン不使用の商品開発へと彼女を導いた。

2020年にネット販売を始めたシャンプー、ボディ、フェイス用のソープタイプの固形プロダクト3種は予想を遥かに上回り2ヵ月で完売。洗浄成分フリー、脂肪酸塩を含まぬ中性pH処方、ブロッコリーやアーモンドオイルなど自然由来のみの有効成分を配合して徹底的に肌にこだわる高い品質が消費者の心を摑(つか)む。瞬く間に直営店と全国のファーマシーでの販売を開始し、躍進は続く。

1個で250㎖ボトル2~3本の液体ソープに相当するお得感に加え、発売から5年で1,000万本分のボトル消費を回避した実績もリピーターのモチベーションに。磁石式のパーツで浴室の壁に設置するアイデアも秀逸。デオドラントほか新たなヒット商品も誕生し、今秋には脱プラで詰め替え可能な保湿クリームの試販を開始する。たおやかな新発想がゼロウェイストへの道を開く。

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