3つのポイント
1.図書館をコンセプトにした創作スイーツ店。
2.地場産茶葉を使ったパイナップルケーキが人気。
3.閲覧室風デザインの試食スペースを併設する。
優美な「図書館」で選ぶ、地元産フルーツ×台湾茶の洋菓子
近年、台湾ではデザインに凝った洋菓子店が増えている。中でも話題なのが3月に開業した〈Library Angte 紅茶圖圕館〉だ。台中の菓子店が「静寂に包まれた空間で本を選ぶように好みのギフトを見つけてほしい」と立ち上げた。

店のコンセプトは文字通り「図書館」。地元産のフルーツとお茶の特性を生かした洋菓子が揃い、どれも従来のものに一工夫を加えているのが特徴だ。
例えば代表的な台湾土産であるパイナップルケーキには、生地に貴妃(クェイフェイ)烏龍茶や紅玉(ホンユィ)紅茶などを練り込み、あんに砂糖漬けの文旦やレモンピールを加えている。
本を開いたような形が目を引くラングドシャは、軽やかな風味の高山(カオサン)烏龍茶と、発酵度が高めの東方(トンファン)美人茶にライチを組み合わせたものが人気。さらにナッツ入りのフルーツキャンディは、四季春茶に3種類のマンゴーを合わせ、ソフトな口当たり。洋菓子に合う台湾茶の茶葉も各種販売している。
室内設計は数々の物件を手がける〈本事空間製作所〉が担当した。店内に書棚を置き、奥にある試食スペースでは読書机の上に蛍光灯を。貸し出しカードに似せた注文票など、随所に遊び心を加えながら、閲覧室のような雰囲気を演出している。
気品ある商品パッケージは、気鋭のデザインチーム〈兩隻老虎設計工作室〉によるもの。コンセプトショップの形を取りながら特産品をアピールするスタイルは、土産菓子店の進化形といえるだろう。
