デザイナーと機能性、さすがの老舗缶。
『収集百貨』のmatsukoです。今回は『収集百貨2』の巻末に登場する缶のお話。
神戸元町に本店のある本髙砂屋の「エコルセ缶」。1877年創業の老舗の和洋菓子メーカーで、これは1970年に誕生した50年以上人気のロングセラー商品。缶のデザイナーは、金平糖の星果庵缶でもお馴染みの芸術家、綿貫宏介氏によるものです(本髙砂屋の主なパッケージデザインや、会社のロゴも同氏によるもの)。
商品名は、フランス語のエコルス(木の皮)に由来という通り、缶の蓋には大きな木のイラストとモダンなタイポグラフィ、缶本体は、アパルトマンのバルコニーを思わせる格子柄がデザインされています。
中身は薄い生地を三角、短冊、丸形に巻き上げた、サクサクした優しい甘さのお菓子。深さのある缶なので、コーヒー豆、小麦粉などを収納するのに活躍間違いなしの「働く缶」です。
昔から変わらないデザインで、今でも購入できる菓子缶は他にもたくさん。泉屋のクッキー缶や、モロゾフのアルカディア缶など……。実家では裁縫箱として使われているのではないでしょうか?