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ニューヨーク・嶋佐和也のとっておきの1杯。〈大衆居酒屋 一心太助〉のハイボール

背筋を伸ばしていただくちょっと緊張する飲み物から、カジュアルに楽しめるようにもなったカクテル。今、嶋佐和也さんが選ぶとっておきの一杯は?

photo: Shinsaku Yasujima / text: Neo Iida

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グビグビ飲める、微炭酸なハイボール

素敵なカクテルのあるバーより渋い店に行きがちで、ビールのあとは大体ハイボールです。数年前まで新高円寺が最寄り駅で、駅近くの〈大衆居酒屋 一心太助〉にはしょっちゅう行ってました。〈太助〉のハイボールはねえ、ちゃんと炭酸水で割ってるんですけど、嘘みたいに炭酸が弱いんですよ。

いい意味でですよ?だっておいしいんですから。じゃあ水割り飲めよって話なんですけど、グビグビいける、あそこでしか飲めないハイボールが好きなんです。店の雰囲気がまた良くて。マスターの人柄もいいし、隣のスナックのママと相席になるのも楽しかったな。

M−1グランプリの準決勝で負けた日も、一人でふて酒してたら80歳くらいのおじいちゃんと飲むことになって、そのままご自宅にお邪魔して飲み直したんですよ。それ以来一回も会ってないですけど。そんな出会いがあるのが〈太助〉のいいところですね。

〈大衆居酒屋 一心太助〉のハイボール
〈サントリー〉のウイスキー「角瓶」をペットボトルの炭酸水で4:1で割るレシピは、創業時から変わらず。ウイスキーの甘味と香りがガツンとくる、昔ながらのハイボールが味わえる。390円。

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