Learn

Learn

学ぶ

世界からお届け!SDGs通信 ハンブルク編。障害者による万人のための接客業を貫くホテル

毎号、世界中から届いた旬の話題を紹介しているBRUTUS本誌の「ET TU, BRUTE? CITY」から出張企画。世界中の約30都市から、今一番ホットなSDGsに関する取り組みをお届けします。今回はハンブルクから!

text: Akiko Watanabe / edit: Hiroko Yabuki

連載一覧へ

個性を活かし、スキルを育む、多様性を重視したビジネスモデル

ドイツ北部の港町ハンブルク。ダウン症などの子供を持つ8名の親が子供たちの将来に向けて「障害があっても持続可能かつ社会との繋がりを保つことのできる仕事」を考慮した末、ホテル業が選ばれ1993年にオープンした7部屋のホテル。当時学生だった子供たちはホテルサービスの訓練を経てこのシュタッドハウス・ホテルとともに成長し、今ではベテランスタッフとしてオープン当時からのメンバーとして運営するまでに至っている。

ホテルではこのような子供たちの人材の就労先として、就労前にホテルビジネスの学校で2年間の訓練を課している。彼らがプロのホテル従業員になるべく養成するもので、学校でそういった授業を取り入れるようになったのはシュタッドハウスがきっかけ。

車椅子で利用できるバリアフリー対応の部屋もあり、障害者はもちろん(シャワーやトイレ、電気スイッチなどもハンディキャップ対応)、ロケーションも中心部に近くて便利なこともあり、観光客や出張の際など、誰でも歓迎、宿泊可能だ。

こぢんまりとしたプライベートな雰囲気を大切にしているこのホテルの評判は高く、レビューサイトからも、そのきめ細かで親切なサービス内容やスタッフの温かい対応に利用客が感激している様子が伝わってくる。

連載一覧へ