アプリでも気軽に学べる、シンプルで効果の高い呼吸法「ブレスワーク」
16歳から24歳を対象に行った2021〜22年の調査では、メンタルヘルスに問題ありと答えた人が全体の34%にも上り、若年層のメンタルのサポートが大きな課題になっているイギリス。さまざまな取り組みが試行錯誤的に行われるなか、手軽で効果があると注目されているのが、呼吸法「ブレスワーク」だ。ロンドンをベースに活動するリッチー・ボストックが広めているもので、ワークショップのほか、著作やアプリによって実践する人の輪が広がっている。
ボストックが呼吸法にのめり込んだきっかけは、父親が難病である多発性硬化症を発症したこと。何か治療法はないかとリサーチするなか、オランダ人のヴィル・ホフ、通称「ザ・アイスマン」が実践する冷水浴と呼吸法による、心身の各症状を好転させる健康法に出合う。ワークショップに参加して学び、その効果を実感。父親にも伝授すると、病気の進行が止まったとか。
そこで、今度はその呼吸法を広く伝えるため、「ザ・ブレスガイ」を看板に「ブレスワーク」の伝授を開始。コロナ禍のロックダウン中もオンラインのコースが人気を呼び、ウェルフェアを重視する風潮にも後押しされ、今や世界各地でのワークショップに飛び回る人気者になっている。
毎日約2万回も無意識に行っている「呼吸」。そこに意識を向けて調整することで自律神経系に影響を与え、心身の状態も調整できるというのは、非常に理に適ったメソッドだろう。身体の症状ほか、メンタルヘルス全般、睡眠や集中力の向上などが各効果が期待できるとか。著書『Exhale: How to Use Breathwork to Find Calm, Supercharge Your Health and Perform at Your Best』からも学べるほか、専門アプリ「Flourlish - Guided Breathwork」では、有料コースほか、無料の動画や音声もあり。ボストックのフレンドリーでわかりやすい語りに合わせ、ぜひ試してみて。