政府がマイクロプラスチック入り製品を規制!
違反すると罰金や製造停止処分も
イタリアでは、歯磨き粉、角質除去、またはクレンジングなどの洗い流しするコスメ製品において、マイクロプラスチックの使用を禁止する法律が2020年より施行されている。サイズが5ミリメートル以下の、非水溶性プラスチック中の固体粒子を含む製品を販売した企業に対しては、2,500~25,000ユーロの罰金が科せられる。違反を繰り返した場合は、1年以上の製造活動停止という厳しい処分を受けるため、各メーカーは、代用となる自然成分を用いるなど、新たな製品の開発が必至となっている。
例えば、スクラブなどの研磨作用の代用成分としては、抗酸化作用の高いポリフェノールを含んだ葡萄の搾りかすや、穀粒、海塩、ホホバなどの自然成分を用いることにより、新たな製品を開発。さらに、ノヴァーラ市にある社は、再生可能な原材料から作られた、生分解性の化粧品用マイクロプラスチックを開発した。この微粒子の生分解は数日で行われるため、水生生息地に残留物が残らない仕組みで、海洋マイクロプラスチック対策の、新たな一手として注目されている。このような取り組みが進む一方で、法律の対象とならない、洗い流し製品以外の化粧品(マスカラや口紅、パウダー類)などにも多く、マイクロプラスチックが含まれていることが研究で分かっており、今後の対策も検討される必要があることを示唆している。