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世界からお届け!SDGs通信 ロンドン編ほぼなんでもシェアするプラットフォーム

毎号、世界中から届いた旬の話題を紹介しているBRUTUS本誌の「ET TU, BRUTE? CITY」から出張企画。世界中の約30都市から、今一番ホットなSDGsに関する取り組みをお届けします。今回はロンドンから!

text: Megumi Yamashita / edit: Yuriko Kobayashi

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個人間でモノの貸し借りができるプラットフォーム〈Fat Llama〉

節約かつサステナブルな視点から、イギリスでもモノは所有するより必要なときだけレンタルする人が増加中。Airbnbのようにユーザー同士が直接コンタクトし、有料でシェアするビジネスも定着しつつある。服やバッグなどファッションなら〈HURR〉、車なら〈hiyacar〉、その他なんでも扱うプラットフォームが〈Fat Llama〉。

いずれもパソコンや携帯アプリを使って気軽に利用できる方式だ。

〈Fat Llama〉は、チャズ・イングランダーが「DIY用品やパーティー用品を短期で借りるのが、めっちゃ大変だった」という実体験から、2016年にロンドンで友人2人と始めたスタートアップ。地道にユーザー数を伸ばし、ニューヨークにも進出。2年前にスウェーデンの同業ライバル〈hygglo〉に巨額で買収されながらも、イギリスとアメリカでは〈Fat Llama〉の名前を継続して拡大しつつある。

人気がある賃貸品は、DIYのツール類、カメラや照明など撮影機材、キャンプ用品、パーティー品など。スタンドミキサーを丸ごとはもちろんのこと、アタッチメントだけの貸し出しもあり、「今ないと困る!」というときに、近所で借りられる可能性もある。

使い方はAirbnbなどと基本は同じで、利用者は登録し、信用調査を受ける。会員に登録されると、モノを借りられるだけでなく、自分の私物を有料で貸し出せる。借りたいものをサーチすると、指定場所に近い順に表示される。料金はアイテム次第だが、例えば、三脚が1日1000円程度、ミシンが1日2000円程度。価格は全て破損や紛失をカバーする保険料込みで、貸し借りする両者とも25%ずつ手数料が課金されるシステムだ。

イギリスでは12人に1人が何らかの副収入があるとのこと。〈Fat Llama〉では月に1万2000ポンド(約230万円)を稼ぎ出す人もいるらしい。モノを買わずに借りると温室効果ガス排出量が50%削減になるそうで、エココンシャスな副業、あるいは本業としても、今後、拡大しそうなシェアリングビジネスだ。

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