中国の酒は紹興酒だけにあらず! 黄酒の奥深き世界を楽しめる、江戸川橋〈中華 汀〉

中華で飲む日の正解は、もちろん何を食べたいかによって変わるもの。ワインと中華がもはや定番化する中、クラフトビールや中国茶割り、リキュール。さまざまな酒を提案する店が出てきている。飲み道楽のためのシン・中華酒場。

photo: Shin-ichi Yokoyama / text: Koji Okano

唐揚げ×発泡黄酒

米や麦などが原料で、中国最古の醸造酒といわれる“黄酒(ホワンチュウ)”。日本でポピュラーな紹興酒も、この黄酒の一種。ここ〈中華 汀(みぎわ)〉では黄酒をはじめとした中国の地酒が10種以上揃い、その多くをグラスで楽しめる。

口開けには、ぜひスパークリング紹興酒を選ぼう。四川を代表する料理、唐揚げの唐辛子山椒炒め(辣子鶏/ラーズージー)とペアリングすれば、立ち上がる紹興酒の熟成香が柑橘を思わせる山椒の香味と相まって、一口ごとに複雑味が生まれる。紹興酒のコクのある甘味も、よき味わいのアクセントに。また水餃子とも相性抜群で、黒酢だれの酸味に紹興酒のスモーキーさが香ることで、さらに食欲をそそるペアリングとなる。

辣子鶏(はかた地どり唐揚げ、唐辛子山椒炒め)、「爽」発泡黄酒 スパークリング紹興酒
辣子鶏(はかた地どり唐揚げ、唐辛子山椒炒め)1,700円。ごく強火で炒め、唐辛子と山椒の芳香を引き出す。「爽」発泡黄酒 スパークリング紹興酒1,000円は紹興酒を稀釈せず炭酸ガスを充填するため、コクがある飲み口。

「赤や白のワイン、ミードのニュアンスを持った黄酒もあります」と、福岡の中華料理店に生まれ、神楽坂の四川料理の名店〈芝蘭(チーラン)〉で料理長まで務めた、〈中華 汀〉オーナーシェフの江崎祐弥さん。名物の麻婆豆腐や回鍋肉(ホイコーロー)、旬の食材を使った料理をアテに、知られざる黄酒の多彩な飲み口に浸ろう。

水餃子黒酢ソース
水餃子黒酢ソース4個800円。自家製の皮はもちもちで、小麦の風味も香る。肉あんも濃厚な味わいで黒酢に醤油とショウガ、ゴマ油をプラスしたたれにつけると酒を進める一品に。
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