全国で1年間に殺処分された猫
全国のペット殺処分数を毎年実態調査している、地球生物会議（ALIVE）発行の『平成19年度版全国動物行政アンケート結果報告書』によると、2007年4月〜08年3月の1年間に殺処分された猫は、前年度比約11％減の209,494匹。
とはいえそのうち約7割は、未成熟の仔猫とみられるのが現実。外飼い猫や地域猫の避妊・不妊手術が必要な理由は、数字からも明らかです。
メス猫の平均避妊手術代
自由診療の動物病院では、避妊手術の費用もまちまち。メス猫の子宮全摘出か卵巣摘出の場合で、¥10,000〜¥25,000前後の費用がかかる。
ちなみにオス猫の去勢費用は約¥5,000〜¥15,000が中心。これらの手術は、ほとんどの自治体で数千円の補助金が受けられる。外飼いの猫や、室内飼いでも外出することがある猫は、仔猫の引き取り手がない限り手術を！
成猫が1日に必要とするカロリー量
成猫の1日あたりのエネルギー要求量は、体重1kgに対して約70kcal〜80kcal程度。ゆえに体重が3㎏の場合、1日あたりの必要カロリー量は平均225kcalとなる。
ただし、これはあくまでも目安となるカロリー量なので、実際の食事量は運動量、肥満度、妊娠の有無などによって増減する必要がある。また、おやつは1日の必要カロリー量の20％以内に抑えるのが望ましい。
交尾の所要時間
梶井基次郎の小説『交尾』にも描かれた猫の交尾、所要時間の平均は約10分。
オス猫のペニスには交尾中抜けにくいようにトゲがあるが、それを抜く時の痛みが刺激となって、メス猫は約30時間以内に排卵、さらに約100時間は受精可能な状態になるメカニズムを持つ。その間に別のオスと交尾して受精すれば、毛色の違う仔猫が同時に生まれることに。
猫の火葬費用
最愛の飼い猫が死んでしまったら、何らかの供養をしたくなるのが人情というもの。
猫の火葬費用は、業者が引き取って返骨しない場合から、移動火葬車を派遣する業者、火葬場での立ち会い葬までさまざまなランクがあるが、相場は¥15,000〜¥25,000といったところ。
ペットロスにかこつけた悪徳商法に気をつけて、納得のできる見送り方をしたいものである。
毎年かかる平均ワクチン代
仔猫の場合、混合ワクチン接種は満1歳までに2、3回、成猫は年に1回の接種が望ましい。
猫ウイルス性鼻気管炎・猫カリシウイルス感染症・猫汎白血球減少症の3種混合、猫白血病ウイルス感染症を加えた4種混合、さらにクラミジア感染症を追加した5種混合など、さまざまな混合ワクチンがあるが、平均金額は1回¥5,817（2008年アニコム調べ）。
0歳の猫の年間ペット保険料
健康保険に加入できない猫は、医療費が高額になりがち。アリアンツ火災海上保険のペット保険は、生後90日以上満13歳まで加入可。
自己負担率30％・年間限度額70万円のプランなら、一時払い保険料は0歳の血統種の場合¥22,690、ミックス種で¥20,090。マイクロチップを装着した猫には割引が適用される。予防接種や避妊・出産費用は保険対象外なので注意が必要。
全国で飼われている猫の数
犬と異なり、登録制度がない飼い猫の数に関しては公式の統計が存在しない。
ペットフード工業会の2008年「第15回犬猫飼育率全国調査」によると、ペットを飼っている世帯の割合は40.1%、猫を飼っている世帯の割合は14.4％。
さらに詳細な調査結果によると、室内飼い猫の数は10,890,000匹、外飼い猫は2,848,000匹。全国で推計13,738,000匹の猫が飼われているという。
1年分のキャットフード代
ある銘柄のドライフードで225kcalを摂取するために必要な量は、1日当たり約68g。
仮に1.2kg入り¥600の袋で与えるとすると、1年で¥12,410になる。より安いフードも存在すれば、猫の健康に配慮してオーガニックフードを選ぶと倍以上の出費になることも。
いずれにせよ、残飯にカツオ節をかけた猫まんまなどで済ませるのでなければ、それなりの出費は避けられない。
1日の平均睡眠時間
1日の大半を寝て過ごすことから、「寝子」と呼ばれるようになったという説さえある猫。
うらやましい限りだが、実際、成猫の睡眠時間は約14時間〜16時間もある。仔猫や高齢の猫の場合、さらに長い20時間程度を寝て過ごす場合も。
ただし眠りは浅く、睡眠中も常に外敵の攻撃に備えている状態にあるといわれている。飼い猫になっても、野生の記憶は消えないようだ。
