牡羊座の羅針盤
新しい希望を見据える
思考を司る水星は逆行中で、牡羊座にとって深い関係や継承を意味する部屋である蠍座に移動していきます。この動きによって、精神的に大切なものに気づくことがありそうです。人生の本当の優先順位が明らかになり、今後も大事にしたい人間関係もはっきり見えてくるでしょう。あえて、「誰に魂を捧げられるか」といった極端な問い方で考えてみても良いでしょう。
逆行は「過去の振り返り」を促すので、以前揉めてしまった相手がいたら、今週、関係性を修復する機会が訪れるかもしれません。自分自身が成長した結果、許容範囲が広がっていると実感することもありそうです。
同じ蠍座で起こる新月は、人間関係の新たなフェーズを示唆します。同時に、曖昧な関係に区切りがつくでしょう。ただ、結論を出すならば未来に希望の種を蒔くようなかたちで出しましょう。人生の基盤づくりで悶々としていた場合は、新月のリセットの力によって、悩みから解放されます。
太陽が移動する射手座は、牡羊座から見ると将来の指針を表す部屋。逆行中の水星の影響で気持ちが後ろ向きになりやすいときですが、未来を見据えて希望を持てるはずの星回りではあります。
全体の空模様
20日に蠍座新月が起こる今週は、全体的に変化の波が訪れる星回り。22日には太陽が開放的なサイン(星座)である射手座に入るので、深い森を抜けるような清々しさが世の中を満たします。
それでも、情報や伝達を司る水星が逆行しながら蠍座に移動するので、まだもう少し木立のなかを進まなければいけません。蠍座は物事の深部を表し、深い関わり合いのなかでの変容を意味します。ここでの水星逆行は、歴史や社会の記憶に意識を向けさせるでしょう。
また、同じ蠍座で起こる新月は、人と人との関わり方のターニングポイントを意味します。他者との関わりを通して新たな自己を発見したり、価値観の変化を経験したりする人も増えるでしょう。中途半端な関係性や、腐れ縁などに区切りがつきます。「自分にとって最善はなにか?」と意識して、自分の軸で考える必要があります。
政治や経済でも大きなうねりが生じるかもしれません。メディアでさまざまな情報が拡散され、なかには世論を扇動するようなものもあるでしょう。海外の出来事が報道され、それに触発される人たちも多くいそうです。ニュースを聞いてどこまで信頼できるか判断するリテラシーが、受け手である大衆側にいっそう求められるでしょう。
ただ、逆行中の水星には改革の天体・天王星が180度でつながります。そのため、イノベーションや斬新な取り組みが世に出てくる可能性も高まっています。

【Vol.2】三宅香帆×佐伯ポインティ「ブルータスってこんな雑誌だったんだ」〜『もしもし、ブルータス。』制作現場レポート・90年代編〜