乙女座の羅針盤
自分の根っこを見つめ直す
乙女座から見て、居場所や帰属場所を表す部屋となる射手座。ここに月が在住しているところから週が始まるため、本来の自分を見つめるきっかけを掴めそうです。
先週まで情熱の天体・火星は自エリア(乙女座)にいましたが、今週は天秤座に移動。カッカと燃えていた気持ちが落ち着き、冷静な行動を取れるようにもなるでしょう。
軍神マルスの象徴である火星は、武器を授ける存在でもあります。現代社会で戦うための武器とは、プロフェッショナルなスキル。6月17日頃から今週まで、火星の後押しによってがむしゃらに頑張って技能を磨いてきたかもしれません。それがきちんと身についていると実感できる瞬間が、今週は訪れそうです。成果の有無にかかわらず、達成感を得られるとき。
「やり切った」と思うと同時に、ブラッシュアップせねばという気持ちも強くなってきます。やっと手に馴染んだ武器をどう使いこなしていくか考えたくなるタイミング。けれど、そのやる気を言葉で周囲に伝えるのに苦労するかもしれません。コミュニケーションの天体・水星が内省の部屋にあたる獅子座にいるためです。
今週は、自身を見つめる時間をつくり、できたことの再確認を意識しましょう。とくにどんなスキルが役に立ってきたか、振り返ってみること。
全体の空模様
集団のなかでの自分について考えを巡らせる時間が増えそうです。今週起こる変化でまず目立つのは、火星の天秤座への移動。火星の炎が落ち着き、世の中の雰囲気が穏やかになっていくでしょう。
平和な時間が訪れますが、人のために戦おうという機運が高まります。2つのものの重さを比べる天秤をモチーフとする天秤座は、一対一のバランスを探るという意味を持ちます。そのため、ここにいる火星は「個人の尊厳」「対話での解決」へと意識を向けさせるのです。
さらに火星には、社会全体に影響する外惑星(天王星・海王星・冥王星)が3つとも繋がってきます。風に煽られて燃え盛る炎のような、「火星祭り」とも言える配置のもと、人と人が対等に関係し合える世界を目指します。情報を駆使し、頭脳戦を繰り広げることも必要になってきそうです。
また、今週は水瓶座で満月が起こります。これは「自我の再確認」を意味するもの。鳥のように空から世界を俯瞰して、「私の存在とは?」と、自問するでしょう。しかも、この満月には角度を取ってコンタクトする天体はありません。そのため、飾りのない無垢な自分自身を見つめ直すことになるでしょう。
見栄や周囲の期待といった要素を取り払った上での、純粋な自我はどんな姿をしているのか。火星天秤座のテーマとあいまって、今週は、目まぐるしく変化する社会での自身のあり方を考えたいときです。

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