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3月10日〜3月16日 天秤座の運勢【ブルータス週間占い】

毎週月曜8時更新、占星術師・七嶋ナオさんによる12星座別「ブルータス週間占い」。仕事や人間関係に活かせるアドバイスをロジカルにお届け。今週の天秤座(9/23〜10/23生まれ)の星模様は?

text: Nao Nanashima / text&edit: Motoko KUROKI / illustration: Aurélie Garnier

天秤座の星模様

光さす裏庭

14日、天秤座にとって「目に見えないもの」を意味する場所で乙女座満月が起こります。ここは、深い海の底のように普段は感知できない心の部分も表しています。

乙女座新月からの半年間は、心の奥に潜んだモヤモヤを片付けるエネルギーが湧いたでしょう。一人静かな場所で瞑想したりセラピーを受けたりして潜在意識に触れることが大切な期間でした。


今週の乙女座満月では、知らないうちに自分で自分を抑圧していることに気がつきそうです。暗がりに徐々に明るい光が射しこんでくるときでもあります。また、頑張りすぎていたことを手放し、徐々にリラックスモードにシフトできるでしょう。

この満月には「野心を手放しシンプルになる」というメッセージが表れています。静かな心を獲得するためには、他者と自分を比べてしまう性質そのものを、「心の癖」として容認することが必要になるかもしれません。

さらに、満月には牡牛座エリアの天王星(改革・刷新)が調和的に繋がっています。絆を感じられるメンターに助けられ、他者と関係を築くコツを理解できるしょう。新たな視点を得ることで心が軽くなりそうです。

また、牡羊座エリアでは水星(知性・コミュニケーション)と金星(愛と喜び)がともに逆行しながら距離を縮めていきます。過去に縁のあった人と偶然再会することが増えるでしょう。

今週の全体の空模様

ざわめく波間に見えるもの

「では、人間とはいったい何という怪物だろう。何という新奇なもの、何という妖怪、何という混沌、何という矛盾の主体、何という驚異であろう。あらゆるものの審判者であり、愚かなみみず、真理の保管者であり、不確実と誤謬との掃きだめ。宇宙の栄光であり、屑」
──『生成と消滅の精神史 終わらない心を生きる』下西風澄/文中引用:パスカル『パンセ』断章434

今週14日に乙女座満月が起こります。この満月は皆既月食を伴います。月食は占星術的に凶兆と見なされており、喪失体験を表すとも言われています。今週は、何かを失ったり、もしくは失いそうになったりすることによって、その大切さがはっきりと見えてくるでしょう。

乙女座は古来、「分析・解剖」「事実やデータをしっかり見つめる」といった性質と関連づけられてきました。

乙女座新月から今週の乙女座満月までの半年間では、それまではっきりと触れられてこなかった事柄が明言されるようになったでしょう。物事の輪郭が浮かび見え、隠蔽されていたものは暴かれてきたかもしれません。

ただし、今週からは、そうして明らかになったことに対して他の人が自分とは全く異なる認識をしていると気づき、愕然としてしまいます。自分と相手とで対象への解像度に差がありすぎて、議論にたどり着くことすら難しいという状況に見舞われそうです。

また、発覚した問題の根深さにひるむこともありそうです。そこからさらなる混乱が起こってしまうかもしれません。

いっぽう、この半年間は、自然のサイクルに沿った生き方、動物として健康的に過ごしたいという気持ちが強まるときでした。今週、満月と天の高い位置にいる天王星(改革)とが繋がって、手助けをしてくれそうです。他者と力を合わせる大切さに気づき、協力相手を見つけに行けるでしょう。

15日、牡羊座エリアの水星(知性・コミュニケーション)が逆行を始め、同じ牡羊座エリアを逆行中の金星(愛と喜び)に重なっていきます。自分の中で感じる喜びに対して素直になれないことがあるかもしれません。シンプルに考えればすぐに答えが出るのに、あえて複雑な考え方を選んでしまいそうなときです。

3月3日〜3月9日 天秤座の運勢【ブルータス週間占い】

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