蠍座の星模様
語り部の魔術
14日、蠍座にとって「神の叡智」を授かる場所で蟹座満月が起こります。ここは、外国など遠方への旅といった、日常から離れたところにある体験も意味しています。
蟹座新月から蟹座満月までの半年間のタームでは、過去に大きく影響を受けたものを懐かしく思い出したかもしれません。もしくは、自分の世界の小ささに気が付き、もっと広い世界へ飛び出した人もいるでしょう。海外に出ることや、異文化に触れることで得られるものも多かったはずです。
今週の蟹座満月では、この半年で得たインスピレーションや神託的なメッセージを他者に語って聞かせることで、相手の価値観を変質させることができそうです。
また、満月の瞬間、喜びと創造性の部屋では、愛と喜びの星である金星が輝き、個々の自由を歌っています。さらに、強い絆による変容を意味するエリアでは、木星(拡大)が、個人の才能を磨くことの大切さを訴えています。“自分らしさ”を発揮できるような応援を周囲から得られそうです。
太陽は山羊座エリアを運行しています。ここは蠍座にとって、コミュニケーションが生まれる場所です。対向の蟹座エリアを逆行中の火星(情熱)と、週末に向けて、太陽がタイトに繋がっていきます。過去にお世話になった恩師や先輩、メンター的な人と再会できそうな運気が増していきます。学んだことを復習するのにも良いときです。
今週の全体の空模様
固定観念を解体せよ
「『社会って、共同体って、どうしても続けなきゃいけないんでしたっけ』。誰かが、どこかで言った言葉がよみがえる。いつだったかも、誰の言葉かもおぼえていない。ただ、生々しい声だけが耳に張り付いている。産めよ、増えよ、地に満ちよ。つくりなさい、つづけなさい、永遠に。生徒たちはこわい、こわいとまだ騒いでいる」
──永井玲衣『水中の哲学者たち』
今週は型破りな方法で仲間や共同体を守ることになりそうです。それは、今までにない連帯の形や、問題の解決法によるものかもしれません。
14日の朝に、蟹座満月を迎えます。満月の瞬間、“起点”を意味する東の地平線からは、冥王星(運命)が昇ってきています。そして、満月には逆行中の火星(欲求・闘志)が重なり、西の地平線の下で輝いています。
2024年7月の蟹座新月からの半年間、多くの人が、愛と平和や、弱い人にも優しい世界(共同体)を切望してきたはずです。しかし、このままではその願いを叶えるのは難しいと、今週の満月で気がつくでしょう。
蟹座には集団(共同体)の調和を求める性質があり、この満月の際には天王星(改革)が地の底(根の部分)にあります。共同体の変化を促しています。平和や豊かさを掴むには今までとは違うアプローチや発想の転換が必要なのだと、満月は語ります。
たとえるならば、古い殻を脱ぎ捨てなくては死んでしまう生き物の脱皮にも似ています。壊すべきものは壊し、捨てるべきものは捨て、見限るべきものは見限る胆力が求められているのです。
そして満月のタイミングで木星(希望)が、環境に埋没しない個性を確立することが必要だと示しています。個々の才能が際立てば、しなやかな、新しい連帯が始まるかもしれません。
今週は、山羊座エリアを運行する太陽が天王星と調和的に繋がります。さらに太陽は逆行中の火星とは対向しバチバチと火花を散らします。しかしその緊張した状態を海王星(融解性)が緩めることで、刺激的なインスピレーションを得られそうです。
是枝裕和監督が指南。〈シャネル〉主催のフィルムメーカーサポートプロジェクト、観覧レポート