蠍座の星模様
調律と剪定
22日に太陽が獅子座エリアに移動すると、蠍座と同じ固定宮の牡牛座、獅子座、水瓶座の3サインが天体を運行していることになります。固定宮同士は互いにプレッシャーを掛け合うので、少しストレスを感じやすいタイミングになりそうです。
仕事でもプライベートでも、これまでやってきたことを厳しく問われたり、批評されたりすることが増えるでしょう。変化の必要性を感じそうです。
また、太陽と火星(欲求・闘争)と逆行中の冥王星(極端さ)がリンクすることにより、目上の人(逆らいにくい相手)から指導を受けそうです。蠍座の行動原理である感情が重視されず、論理優先の考え方を押し付けられているように思うかもしれません。
ただ、双子座エリアの木星(拡大)と獅子座エリアの金星(愛と喜び)が仲良く繋がっていることで、相手から厳しい意見を言われたとしても、そこに誠意や愛を見出すことができるでしょう。
牡牛座エリアの天王星(改革)と獅子座エリアの水星(思考・知性)が激しくぶつかり合っています。この影響で、パートナーや契約相手に抱いていたイメージが良くも悪くも崩れる予感がします。自分が勝手に思い込んでいただけなのだと納得するかもしれません。
さらに、26日に水星が乙女座エリアに移り、双子座エリアの火星と殴り合う位置に入ると、思考が整理され、物事を柔軟に捉えることができます。スムーズにやるべきことをこなしていけるでしょう。
今週の全体の空模様
問い直す光
「西洋では、なんでも二元論で切り分けようとする。情動と認識、主体と客体、人間と動物、生者と死者……。でも、チュツオーラの世界では、目にみえることとみえないこととが分けられておらず、超自然的な存在と生きている人間との垣根もない。人間が植物になったり、神になったり、精霊になったり、半分男性で半分女性だったり、変幻自在に姿を変える。いろんな『存在』のあり方が可能な世界なのだ」
───松村圭一郎『くらしのアナキズム』
今週は22日に太陽が獅子座エリアに移動します。太陽にとって、獅子座はホームグラウンド。二者は相性抜群なので、今週からの1カ月は太陽は本来の力を遺憾なく発揮でき、獅子座もまた獅子座らしさをのびのびと世の中に広げられます。
獅子座は、「王の権威」「寛大さ」「誇り」や「クリエイティビティ」といったキーワードを持ちます。そのため、「創造性と誇りについて」というテーマが広がっていくでしょう。もしくは、強力なイニシアチブで世を牽引する人が現れるかもしれません。
そして、太陽とは世界の隅々まで照らす光であり、生命と活力の源泉です。ただ、明るい光が濃い影をつくるように、太陽は常に対照的な2つの要素を前提としています。そうした二元論的な世界観のなかで、太陽自身は公私の「公」、理性と感情の「理性」といった、社会性の強い側面を担っています。
今週は、獅子座に入った太陽にさまざまな天体が働きかけます。ときに混乱を伴いながら世の中が前へ進もうとするのを感じられるでしょう。
冥王星(運命)が水瓶座エリアを逆行しながら太陽と対向します。両者は「因縁の対決」といった様子で睨み合います。けれど、そこから湧いてくるのは、目を背けたくなるほど恐ろしいものを直視する勇気かもしれません。それは、冥王星が混沌を招き入れる力を持っているからです。
冥王星は、太陽の二元論的なバランスを崩し、「一方が善で一方が悪と割り切れるものなのか」と厳しく問うてきます。太陽はそこから、新たな「真実」を探しに行こうとするでしょう。
双子座エリアでは、火星が太陽と冥王星の両方とに調和的なコンタクトを取り、因縁の対決の“調停者”となります。火星双子座らしい分析眼を駆使して、双方の言い分を受け止めているようです。双子座は断定的な物言いを否定するサイン(星座)であり、冥王星とはまた別のアプローチで二元論を揺り動かしてきます。相反する二要素のほかにもう一つの可能性をプラスして、対立構造を和らげます。
そこで重要なのは相手を論破することではなく、過去に学んで未来を切り開く手法を探ること。火星双子座は、饒舌で切れ者の司会者さながらに過去の振り返りを促してくるでしょう。
さらに、獅子座エリアの水星(知性・コミュニケーション)と牡牛座エリアの天王星(改革)が殴り合う角度を成します。厳しい現状を伝えるニュースが出てきそうです。ショッキングな暴露などもありそうです。
26日、水星は獅子座を出て、自身のホームグラウンドである乙女座エリアに入ります。ここで、火星双子座と激しい角度でコンタクトします。「激しい口論」や「理論武装をして戦う」が想起されます。世の中のあちこちで論争が繰り広げられるでしょう。
宇宙の美を投影する、青漆のダイヤル。「カンパノラ」の新作時計、“宙鏡”