天秤座の星模様
“神の指”に指されて
今週は、太陽(創造性)・土星(節度)・水星(知性)が魚座エリアを重なり合うように運行し、牡牛座エリアにいる木星(成長・拡大)と調和的に繋がります。天秤座から見たこの天体配置は、矢印のような形をしていて、占星術では「神の指」と呼ばれます。
「神の指」は、苦手なことを習得するために努力する者に大きな成果や成長を与えてくれると言われています。この形が出てきているときは、得意分野ではないことにチャレンジできるかどうかを問われる場面でもあります。
さらっとしたエレガントな社交は天秤座の得意とするものですが、今週は、「人間関係の深さ」から逃げないことが課題になります。他人のコミットメントを許可し、相手が渡してくるものを受け入れ、かつ、修行僧のように周囲に実践的な愛をもって関わりましょう。
課題をこなせれば、人間関係の構築に対する自信が大きく育つでしょう。“そつなくこなす”をやめて、人間臭さや地の自分を見せる勇気が必要かも。格好つけを卒業するタイミング。
水瓶座エリアの冥王星(破壊と再生)からは、「新たな自己表現」というキーワードが浮かんできます。自分が知っている自分をあえて壊し、新しく自分を生み出していく、不死鳥のようなイメージです。
今週は水瓶座エリアの金星(愛と喜び)と牡牛座エリアの天王星(改革)がぶつかり合うことで、今までとは別の場所で、受け入れ評価してもらえるかもしれません。
今週の全体の空模様
生きる喜びについて
「かつて私もそうだった。競争することが社会のなかで大事なことなのだと思いこんでいた。私が教える学生たちの多くも、競争へと駆り立てられ自分で自分を苦しめている。この数字と競争への強迫観念から解放されることで私自身も楽になってきた。」
——村上靖彦『客観性の落とし穴』
魚座エリアを太陽(創造性)・土星(節度・責任)・水星(知性)が重なり合うように運行し、牡牛座エリアの木星と調和的に繋がっています。
魚座のエッセンスは、世俗的な縛りや社会通念を超越したもので、見えない世界を尊ぶ感性をもたらします。いっぽう牡牛座は、身体的な快や物質的豊かさを通して生の喜びを伝えるエッセンスを持ちます。この2星座での天体配置によって、心も体も安全に守られることの大切さを感じられそうです。
人生というものを俯瞰的に眺めることができ、さらに生きていく上で大切なもの(物心両面において)は何であるのかを真剣に考え追い求めたくなるでしょう。競争を最優先にしていると失うものがあると気がつき、働き方についての意識もやわらかく変わっていくかもしれません。
魚座エリアには海王星(夢・融解性)も運行しています。この星はしばらく、月以外の天体とコンタクトを取らなくなります。
その影響により、世の中には自由な想像力・スピリチュアリティが揺蕩いながら広がります。理由もなくぼんやりしてしまったり、時間感覚がいつもとずれたりすることもありそうです。
世界のところどころに薄い膜がかかっているように見えるとき。不思議なことが転がってくるかもしれません。
海王星と同じように水瓶座エリアの冥王星(運命)も、しばらく月以外の天体とアスペクト(関係)を取りません。冥王星がもたらすといわれている“破壊と再生”の暴力的な作用は水面下に沈み見えにくくなるでしょう。
ただ、一部の人には冥王星らしいドラマチックな出来事が降りかかるかもしれません。生まれたときのホロスコープ(星の配置)で冥王星が特別な位置にいる場合は、今週のような星模様では逆に冥王星の気配が強まるのです。
今週、ぶつかり合うような角度を取る天体たちも見られます。水瓶座エリアの金星と牡牛座エリアの天王星の衝突は、「嬉しい誤算」や「瓢箪から駒」のような展開を呼びそう。
予想していなかったところで喜びに出会えるかもしれません。思い込みから解放されるきっかけもありそうです。
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