水瓶座の星模様
ボタンのかけ直し
この半年間は、「相手に届く実践的な愛」がテーマでした。人に尽くしてきたという自負と、現実の周囲の評価との「ずれ」に気がつくことがあったのかもしれません。そして、実際にどのように人をケアしたら良いのかという問題に向き合っていたでしょう。
27日の蟹座満月のタイミングでは、自分の努力が方向違いであることに直面し、虚しさや痛みを感じそうです。それでも、努力の根底にあったのが、人のためにという気持ちだったのであれば、方向転換や修復作業はたやすいでしょう。思い込みから抜け出し、“正しさ”を捉え直すチャンスです。
30日、金星(愛と喜び)は水瓶座にとって「友情」や「未来計画」を意味する場所に移動します。金星がこのエリアを運行する期間(~1月22日)は、友情に包まれ、解放的な気持ちになれるでしょう。忌憚ないアドバイスももらえるはず。友と温かい食事と火を囲みながら寛ぐような場面です。
31日は、9月から牡牛座エリアを逆行していた木星(成長・拡大)が順行に戻ります。逆行中は自分の居場所(家族)について考え直すことがあったのではないでしょうか。もしくは過去の出来事を振り返りながら家族会議をしたのかもしれません。
順行になった木星は幸運の星でもあり、2024年の5月まで、自分が根を張る場所を豊かにしてくれます。不動産運も上がるので、土地建物の取引などもおすすめです。
今週の全体の空模様
その痛みを自分のものとして
“If I must die, you must live, to tell my story”
──リファアト・アル=アリイール
今週の27日は蟹座満月となります。この満月のテーマを理解するために、遡って半年前の蟹座新月のテーマを確認しましょう。蟹座新月では「苦境からの帰還者」たちの思いがじわじわと共有され、世界のあちこちで価値観の転換が起きました。
それまで、何も分からずに従ってきた社会のルールや常識から脱却するきっかけを見つけることができたでしょう。
そして、今週の満月は蟹座5度「列車に破壊された自動車」という意味を持つポイントで起こります。この場所から見えるのは、自分よりも強大なものに立ち向かい、激しくぶつかり、打ち負かされる光景。けれど、そこには、何度でも果敢に挑むたくましさも備わっています。
その姿は、勇気をもって社会の理不尽さに立ち向かう人々に重なって見えます。そして、この満月の戦いに寄り添うのが、土星(責任・社会性)と木星(成長・受容性)です。
この2天体はともに「正しい道に導く教師」のような役割をもっており、希望を与える存在となっています。土星は、とても大切なのに失われてしまいそうなものを保護して残そうとし、木星は、閉じ込められた場所から人々を逃すために渡される「橋」となる力を持ちます。
生き残るために一時退避を選んでも良いのです。大切なのは、未来への意志を保つこと。戦い続けていれば、残酷さは暴かれ、苦悩は共有され、世界は確実に変わっていきます。
30日に金星(喜び)は自由と冒険を愛する射手座エリアに移動します。「ここではないどこか」に出かけたくなりそうです。
31日は牡牛座エリアを逆行していた木星が順行に戻り、“手に触れる豊かさ”を授けてくれるかもしれません。
妄想書店。私が本屋を始めるなら。Vol.1:ミュージシャン・曽我部恵一