蠍座の星模様
愛のままに
今週は、太陽と木星(逆行中)が向かい合うことにより、「愛」について考えることが増えるかもしれません。
「愛」というものに対する大まかな共通認識はあるとしても、実は個々には全く違うものを指していることがあります。愛は目に見えないものであり、だからこそ言葉や行動で絶え間なく伝えなくてはならない、と蠍座は考えているかもしれません。
一方で相手は、役割そのもの(たとえば夫や妻、恋人であること)や生活自体が、愛情の形であると考えているかもしれません。
その違いを理解し、自分と相手それぞれの「愛していればこうする」という表現方法を確認すると良いタイミングです。
金星が逆行中の天王星(改革・刷新)と調和的につながると、良いアドバイスを受け取れそうです。自分のものとは違ういろいろな形の「愛」があると理解すること。
友人など第三者の客観的な言葉が心に染み込み、パートナーとの未来の軌道修正ができそうです。また、シングルの人には、今週は新しい出会いのチャンスでもあります。
対向する金星と海王星(逆行中)のつながりに冥王星が調停者として加わると、思わぬ人から嬉しい言葉をかけられそうです。
今週は、肩の力を抜いて話せる人との穏やかな交流が幸運を運んできてくれるでしょう。凝り固まっていた考えをほぐして、新しい世界を広げることもできそうです。
今週の全体の空模様
祈りの鐘のように
「カムパネルラ、また僕たち二人きりになったねえ、どこまでもどこまでもいっしょに行こう。僕はもう、あのさそりのように、ほんとうにみんなの幸(さいわい)のためならば僕のからだなんか百ぺん灼(や)いてもかまわない」
──宮沢賢治『銀河鉄道の夜』より
太陽は蠍座エリアを運行し、牡牛座エリアを逆行中の木星(成長・拡大)の真正面にやってきます。蠍座と牡牛座には、「強く欲求し、愛着する」という共通点があります。蠍座は深い絆や愛情を求め、「愛」とは牡牛座は現実的で形のあるモノを欲します。
このふたつのサインが天体を通じコンタクトを取ると、何に価値を見出しているのかがはっきりしてきそうです。必死になって手を伸ばしている先にあるものは何か。守ろうとしているのが何か。それらが鮮明に見えてくるかもしれません。
「欲望の持ち方」はその人らしさでもあるので、何を求めているかを明確にすれば、価値観が浮き彫りになります。
週前半から週半ばまで、乙女座を運行する金星(愛と喜び)と牡牛座を運行する天王星(改革・刷新)が仲良くつながります。嬉しい変化や、思ってもみなかった喜びごとがあるかもしれません。たとえるならば、小さな花束を突然もらうようなイメージです。
週半ばから、金星乙女座が、魚座エリアを逆行中の海王星(夢想と融解)と、山羊座エリアの冥王星(破壊と再生)と調和的につながります。4日には、この3天体に蟹座エリアを進む月もリンクし、「ミスティックレクタングル」と呼ばれる形が現れます。
乙女座と魚座は「癒やし」を、山羊座と蟹座は「庇護・育成(父母の力)」をそれぞれ意味しているため、この4星座が描く長方形からは、親が子を思うような温かなエネルギーが感じられます。
大切な人の魂と肉体の無事を祈るような響きが、この配置から聞こえてくるかのようです。
窓辺で創作すれば音楽も外に開いていく。音楽家・蓮沼執太が語る窓