天秤座の星模様
求めるものは
天秤座は12星座の中で最も交渉がうまいといわれています。今週はその交渉のスキルを使って、他者の持っている道具を借りるようなことがあるかもしれません。
太陽と木星(逆行中)が向かい合うことにより、貪欲さが出てきそうです。それは端的に財(お金)への欲かもしれませんし、形のないものを欲しがる気持ちかもしれません。
その願いを叶えるために必要な道具を人から借りることを考えつくでしょう(たとえ願望そのものが世俗的でも、エネルギーを前向きに生かせば人生の推進力になります)。
目上の人を頼り、必要であれば交渉する場面。ただ、ファウスト博士とメフィストフェレスの「取引」とまではいかないとしても、引き換えに何かを差し出す覚悟は必要です。
けれど、今週の場合は、こちらが驚くほど取引相手が善良で親切かもしれません。それは金星と逆行中の天王星(改革・刷新)との調和的なつながりのおかげです。借りるだけのつもりだったのに、譲ってもらえるといったこともありえます。思いもよらない幸運も舞い込みそうです。
対向する金星と海王星(逆行中)のつながりに冥王星が調停者として加わると、自然な成り行きで請け負った役割が、自分にしっくりくることに気がつきそうです。自分で自分の仕事の内容を決め、オリジナルの肩書をつけても良いでしょう。
今週の全体の空模様
祈りの鐘のように
「カムパネルラ、また僕たち二人きりになったねえ、どこまでもどこまでもいっしょに行こう。僕はもう、あのさそりのように、ほんとうにみんなの幸(さいわい)のためならば僕のからだなんか百ぺん灼(や)いてもかまわない」
──宮沢賢治『銀河鉄道の夜』より
太陽は蠍座エリアを運行し、牡牛座エリアを逆行中の木星(成長・拡大)の真正面にやってきます。蠍座と牡牛座には、「強く欲求し、愛着する」という共通点があります。蠍座は深い絆や愛情を求め、「愛」とは牡牛座は現実的で形のあるモノを欲します。
このふたつのサインが天体を通じコンタクトを取ると、何に価値を見出しているのかがはっきりしてきそうです。必死になって手を伸ばしている先にあるものは何か。守ろうとしているのが何か。それらが鮮明に見えてくるかもしれません。
「欲望の持ち方」はその人らしさでもあるので、何を求めているかを明確にすれば、価値観が浮き彫りになります。
週前半から週半ばまで、乙女座を運行する金星(愛と喜び)と牡牛座を運行する天王星(改革・刷新)が仲良くつながります。嬉しい変化や、思ってもみなかった喜びごとがあるかもしれません。たとえるならば、小さな花束を突然もらうようなイメージです。
週半ばから、金星乙女座が、魚座エリアを逆行中の海王星(夢想と融解)と、山羊座エリアの冥王星(破壊と再生)と調和的につながります。4日には、この3天体に蟹座エリアを進む月もリンクし、「ミスティックレクタングル」と呼ばれる形が現れます。
乙女座と魚座は「癒やし」を、山羊座と蟹座は「庇護・育成(父母の力)」をそれぞれ意味しているため、この4星座が描く長方形からは、親が子を思うような温かなエネルギーが感じられます。
大切な人の魂と肉体の無事を祈るような響きが、この配置から聞こえてくるかのようです。
AUGER presents かっこいい大人は、“整え方”を知っている。vol.11 KAZANE