天秤座の星模様
無駄な枝を剪定するように
美しく生きるためには「律する力」が必要だ、という考えは天秤座のエッセンスです。そして自分よりも上位にあるものに憧れ、背伸びをすることも天秤座的です。
太陽が「ここではないどこか」を意味する場所を運行し、そのような“憧れる力”が膨らむタイミングです。日常から離れる旅行に心惹かれるでしょう。
宗教学や哲学などの学問も、遠くへ導く「先生」となってくれそうです。少し難しいと感じる本を読むなど、「いつもの自分の一段上」を目指すと良いでしょう。
太陽と同じエリアを、水星(言語・コミュニケーション)が運行し、金星(愛と喜び)と仲良く手を繋いでいます。その影響で、語り合うことに喜びを見出せるような相手が見つかるかもしれません。
学ぶ姿勢や実際の学ぶ行為が、その幸運を呼び寄せるでしょう。サークル活動や読書会などで気の合う友人ができるようなイメージです。
双子座の新月は「自分の殻をやぶる」「憧れを形にする」をテーマにすると良さそうです。たとえば、「行きたい国の言語を学んで喋れるようになりました」「たくさん本を読んで視野が広がりました」などの、自己研鑽の実りをアファメーションすること。
木星(成長拡大)と調和的に繋がる土星(規律・節制)は、日々の仕事や課せられた役割をこなすことで多くを学べると伝えてきます。自由に動くことよりも、ルーティンワークの中にある「鍛錬による美しさ」を意識すること。少しストイックな方向を目指すと良い時期です。
今週の全体の空模様
はじめまして、で始まる物語
「コミュニケーションの問題とはつまるところ、双方の意識やイマジネーションの問題である。その双方の意識がズレたまま固定化することが、問題を生むのである。その解決のためには個々人の意識の問題よりも、「場」の問題として捉えた方がうまくいく場合がある。」
──ハナムラチカヒロ『まなざしのデザイン〈世界の見方〉を変える方法』
「やあ、あなたはどんな人?」と好奇心に満ちた目で握手を求める少年。双子座のエッセンスは、こんなイメージです。他者を初めて知っていく、その嬉しさと怖さが混ざりあって、その手にのっています。
そんな双子座エリアを運行する太陽は、今週15日頃から、魚座エリアを運行する海王星とコンタクトを取るようになります。
「初めて出会うこと」「新しく知っていく」という双子座のエッセンスと、「愛と信頼」の魚座のエッセンスが反発しながらも混じり合っていきます。期待と不安、そこに直感的なスパークも入り混じりながら、「ともだち」になれるのか手探りしていくようです。
誰かと出会う、対話が始まるということは、新しい冒険物語の始まりでもあります。
魚座にいる海王星はスピリチュアルな力を持っているので、まるで魂が引き合うような縁に恵まれるかもしれません。
しかし対話のためには、それぞれが同じ言葉に含める意味やイメージのズレを確認していかなければいけません。人と知り合っていく過程はまた、自分の新しい側面を知ることでもあります。
自分は相手の何を見てどこを信じているのか。自分は相手に何を知ってほしいのか、どう認識されたいのか。対話が生成される中で無意識に出る言動からも、自分という存在があらわになってくるでしょう。
先週末の夜に水星(知性・コミュニケーション)は、自身のホームグラウンドである双子座エリアを運行し始めます。14日から水星は、土星(試練・責任)と金星(愛と喜び)とそれぞれコンタクトを取ります。
「対話」や「コミュニケーション」の場面において、緊張感や真剣さがありつつも、喜びや幸運も一緒にやってくるタイミング。
週末の18日には双子座エリアで新月が起こります。
新月は「スタート」「仕切り直し」にすると良いとされており、願い事がすでに叶った形で天に宣誓する「アファメーション」が効果があると言われています。各星座ごとにテーマが変わりますが、「新天地を探しに行こう」というのは共通します。
宣誓を5~10個、便せんや手帳などに書いて意識することで、半年後の双子座満月のときにその宣誓が現実になっているというおまじないです。
また、試練と責任の天体である土星が16日頃から「留(ステーション)」という状態になり、18日からは逆行を始めます。そのため、「大切なことを確認しに戻る」ようなことが起きそうです。
妄想書店。私が本屋を始めるなら。Vol.1:ミュージシャン・曽我部恵一