今週の空模様
光が一瞬光るときのように、物事が急激に変わります。
20日に春分を迎えると太陽牡羊座シーズンが始まります。その翌日21日には同じく牡羊座エリアで新月も起こります。23日には冥王星が水瓶座に入り、25日には火星も蟹座へと移ります。
占星術上で一年の始まりとされる春分の直後に、新しいスタートや再生を意味する新月が起こり、さらには世界全体の大きな変化を示唆する冥王星の移動。そこに、喧嘩やトラブルの意味も持つ火星の動きも重なり、怒涛の1週間となりそうです。
今週は、各星座の元型的なもの、魂の持つエッセンスを素材として織物を織り上げていくイメージです。
春分図(春分の瞬間のホロスコープ)は、その年のテーマや、1年間に起こりそうな出来事を表しています。今週の春分図では、東の地平線(ASC)に、カイロンという小惑星がぴったりと重なっています。
東の地平線は、チャートから物語を読む時のスタートポイントです。そこに重なるカイロンの持つ意味はとても大きくなってきます。
カイロンが示すのは「魂の傷と癒し」。傷や痛みそのものでもあり、その先に強さや優しさを得られるという希望でもあります。これからの1年は挫折を乗り越えるところからしか物語が進まないかもしれません。
“創りたい自分”や“織り上げたい自分の人生”を意識し、目指すこと。自分らしさを大切にして、一朝一夕ではできあがらないものに打ち込む覚悟。
新月のチャートから浮かび上がるイメージは、墓石の前で泣いていた人が喪失感を乗り越え、自分の足で未来へと歩み出そうとする姿です。今まで執着していたぼろぼろの毛布を捨てるのにも似ています。
冥王星が水瓶座に入ると、大きなイベントに否応なしに巻き込まれるかもしれません。
冥王星の力がプラスに働けば、多様性が尊重されるインクルーシブな世界の始まりになります。けれどマイナスに働けば、「平等」の名の下に画一化が是とされていくことになりそうです。
火星が蟹座に入ると「民族意識」に火がつくこともありそうです。
守るべき者は誰?と選ぶこと。しかし、それが過剰になると排他的にもなってしまいます。防御力を上げたい、という動きが増えるかも。
どこかに所属していること、大勢の人と連帯することがパワーになります。感情を開放することが推進力になりそうです。
蟹座の星模様
ノアの箱舟
蟹座の元型的なエッセンスは「養育者」。仲間を守り育む力を持っています。血の繋がりは関係なく、自分の腕の中に入ってくる存在全てが対象です。そういった意味での「母(グレートマザー)の力」でもあります。
今回の春分+新月では、社会における自分の役割を認識し覚悟することが求められそうです。
今まで「仲間」「そうじゃない人たち」と区切っていた見方を変えて、世の中の人を新しい枠や線引きで捉え直してみましょう。そして、より多くの人を助けていくことが使命にもなります。
これから世界が大きく揺れる様は、まるで創世記に書かれた大津波のようでもあります。その危機から生物を救う役割を蟹座は任されます。
混沌の嵐の中で生き残るために、大きな船になるべくたくさんの生き物を乗せて避難します。個人と集団(国家・民族意識)の折り合いをつけながら、巨大なチームをつくるイメージです。
そのチームのなかで、人々の心のあり方からしっかり育てていきましょう。
誰もが誰かの庇護者となれるよう、十分な知識を身につけ、技能を磨くことを目指したくなる週です(たとえば、民間が担っているこども食堂のような活動を、きちんと公費で支えられるようにする。卒業後に大きな負担となる貸与型奨学金制度を見直すなど)。
冥王星の動きは、「強い絆を結ぶ相手」の変革を意味します。やはり仲間やチームといった深く関わる人たちの意識改革などの変化の兆しがありそうです。
火星が自分自身のエリアである蟹座に入ったら、短気に注意です。誰かのために怒ることが増えそうですが、アクションに移す前に、それが本当にその人の助けになるか一考を。
強い感情を外に出したくなったら、一度冷静に独りよがりではないかを確認しましょう。
未来を創る窓