今週の空模様
「『本当の自分』、『本当の誰か』というコンセプトから解放されることは、帰属性のアイデンティティは一つしかないと思い込むことからの解放に似ている。
たった一つでなければならず、たった一つであることが素晴らしいのだという思い込みから外れること。」
──『他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ』ブレイディみかこ
今週は20日に魚座エリアで新月が起こります。この新月は「心理的に安全な場所を見つけていく」といったテーマを持ちます。
自分も他者も、どんな扱いをされたら喜び、悲しむのか。それをクリアにしていくこと。
自分にとって価値のあるものを、その価値を共有していないその他大勢に触られないように保護するイメージです。そして、他の場所に行けば大切なものを分かり合える人に出会えると気づく週です。
それが、「帰属性のアイデンティティは一つしかないと思い込むことからの解放」でもあります。
柔軟にいくつもの場所に属したり、ときには自然な自分でいられる場所に避難したりすること。話題やテンション、フィーリングの種類によって、流動的に多様な人たちと繋がるタームの始まりです。
また、差別や不平等に気づいていない人たちに、「強い言葉」を浴びせてショック療法を試みる人が現れそうです。それによって、多くの人が目を覚まし、時代を察知する能力を得られるようになります。
人々は既存のものにうんざりしだし、まったく新しいものへ期待を込めるようになります。改革を願う心が社会に広がっていきそうです。
ただ、意見の食い違う誰かを説得しようとしても、理解してもらうのに骨が折れる。もし、伝えたい何かがあるのなら、物事の裏表両方の視点を持ちながら考え、対話すると良いでしょう。
新月は物事をスタートさせるタイミングとして吉とされています。
そして、願い事がすでに叶った形で天に宣誓する「アファメーション」が効果があると言われています。各星座ごとにテーマが変わりますが、「大切なものを自分でまもる」というところは共通します。
宣誓を5〜10個、便せんや手帳などに書いて意識することで、半年後の魚座満月のときにその宣誓が現実になっているというおまじないです。
また、22日には、占星術上で大きな影響力を持つロイヤルスターのひとつフォーマルハウトという恒星が太陽のそばにいます。
遠大な想像力が世界全体に広がり、希望が輝いたり、高い理想が掲げられたりします。直感とひらめきで道がひらかれていくタイミングかもしれません。
蠍座の星模様
自己一致した喜び
今週20日の新月は「自分の喜びを確認する」がテーマになります。新月は「創造性とレクリエーションの部屋」であり、喜びや楽しい遊びを表す場所で起こります。
蠍座は、秘密主義な面はありますが、気の合う友人やパートナーと一緒に連れ立って遊ぶのも好きです。
けれど自分なりの「友達オーディション」で厳選した人たちといると、むやみに同調しがちで、自分の願いと相手の願いの境目がわからなくなるようなこともあるかもしれません。
今回の新月では、精神的な意味で「独り」になることが求められます。それは、自分自身の中核となる感受性の再確認であり、他者ではなく自分が感じる楽しさや嬉しさという原点への回帰でもあります。
また、付き合っている相手との間に安心感があるかどうかも確認のタイミングです。魂の純粋な部分を思い出すように、誰にも忖度せずに心地よいものを探してみましょう。
また、新月のタイミングでは、水星(知性・コミュニケーション)と火星(勇気・闘争)が仲良くコンタクトしあい、水星には牡羊座エリアを運行する木星(成長・拡大)が調和して繋がっています。
それによって、近しい人から苦言を呈されるようなこともあるかもしれません。ただそれはとても有意義なアドバイスでもあるはずなので、一度受け止めてよく考えてみましょう。
アファメーションのテーマは、「自己表現やクリエイティビティ」について天に宣誓すると良いでしょう。例えば、「(遊びで)やりたいことをやれました」「手がけていた作品が仕上がりました」などです。
また、20日は金星(愛と喜び、幸運)が、「日々の仕事・サービスの部屋」自他へのケアや奉仕を意味する場所に入ります。その影響で健康運が高まります。積極的に身体を動かしていきましょう(〜3月17日)。
妄想書店。私が本屋を始めるなら。Vol.1:ミュージシャン・曽我部恵一