今週の空模様
「もつと強く願つていいのだ/わたしたちは幾種類ものジヤムが/いつも食卓にあるようにともつと強く願つていいのだ/わたしたちは朝日の射すあかるい台所がほしいと/すりきれた靴はあっさりとすて/キユツと鳴る新しい靴の感触を/もつとしばしば味いたいと」
——茨木のり子「もっと強く」抜粋
今週のポイントは、6日の獅子座エリアでの満月です。「新月」で蒔いた種を「満月」で収穫する、というサイクルがあります。
昨年7月の獅子座新月のテーマは「私たちの財産や豊かさ」について考え、富の再分配をどのようにしていくのかを検討することでした。
その落としどころ(収穫)としての獅子座満月では、とりあえず今あるものを大事にし、堅実に歩んでいこうという気持ちになります。
これは良い意味では「日常の中でのささやかな豊かさに感謝して喜ぶ」、悪い意味では「現状維持以上のことを考えられず、理不尽さや苦境を諦めの境地で受け入れる」と言えます。
満月には牡牛座エリアを運行する天王星(改革・刷新)が激しい角度でぶつかっています。
そのため、「本当にこれでいいのだろうか?」「理想を捨ててはいけない」と疑問や問題提起が差し込まれています。
現状に不具合があるときに、まったく見当外れで本質から離れた解決策が提示されることがあります。満月にぶつかる天王星は、そんな世の中をも厳しく批判してきます。
小手先の案ではなく、問題が生じた根本原因に目をやって全く新しい方法を選ぼう、というメッセージです。
また、太陽と天王星、火星(意欲・闘争心)と金星(愛と喜び)の殴り合いが週半ばまで続きます。仕事であれ、人間関係であれ、変わることを望むのであればこのタイミングを活かすとよさそうです。
12日には水星(知性・コミュニケーション)が水瓶座エリアを運行し始めます。感情より論理を優先して物事を進めていけそうです。
さらに、俯瞰的な見方が冴え、膨大な資料や情報をまとめる業務も捗るでしょう。長期的な新しい目標も見つかりそうです。年度末の忙しさを助けてくれる水星です。
牡牛座の星模様
失望は希望の始まり
牡牛座にとっては、「自分は安全な場所にいる」と感じられることがとても大切です。
獅子座新月から満月の半年間のタームでは、仕事やプライベートでも「居心地の良い場所」を探してきました。
完璧な居場所ではなくても自分の中で折り合いをつけようとしたり、周囲との調整を重ねたりしてきたでしょう。その辛さを支えていたのは、日常の中のささやかな喜びだったかもしれません。
牡牛座の天王星も自己変革を促してきます。うまく変わることができたのなら、居心地の良い場所は見つかっているかもしれません。
天王星からさらなる変化や改革を求められているとしたら、今いる場所を安全とは思えていないでしょう。
だから、今「居心地の良い場所」にたどり着いている人は、そのままそこを大切にしていくこと。そうでない人は、これ以上その場所で妥協を試みても、行き止まりかもしれません。
自分をごまかそうとはもうせずに、思っていることを口に出して改善をはかりましょう。もしくは思い切って新天地を目指しましょう。
今週半ばまで、太陽と天王星がハードに刺激し合い、「自分のやりたいことVS仕事の中にいる敵(立ちはだかる壁)」の図式があります。敵に対峙することで、自分の野心や志望を再確認できるかもしれません。
水星が水瓶座エリアを運行し始めると、仕事で自分の意見が通りやすくなりそうです。
また、火星と金星がせめぎ合う影響は、人からの無責任なリクエストとして出てくるかも。こちらの手間を考えない気軽な態度に困惑してしまいそうです。
反射的に生真面目な対応をしてしまいそうですが、まずはその要求について相手がどこまで本気なのかを確認してみましょう。その上で、自分がどの程度手を貸せるのか冷静に考えていきましょう。
妄想書店。私が本屋を始めるなら。Vol.1:ミュージシャン・曽我部恵一