今週の空模様
「神のいますのは、農夫が固い土を耕している場所、道路工夫が石を砕いている場所だ。晴れた日も雨の日も、神は彼らの傍にいて、着物は塵にまみれている。おまえもその法衣を脱ぎ、神に倣って塵芥の所に降りて来い。」
──ラビンドラナート・タゴール『タゴール詩集 ギーターンジャリ』より
11月8日に牡牛座エリアで月食を伴う満月があります。月食は、日食と同じく、占星術の概念では「凶兆」に分類されます。
古代より数えきれないほどの凶兆という予言を乗り越えて今現在があります。過度に怖がる必要はありませんが、極端な出来事が起こり得るので少し注意を。
月食はとくに観測エリアに影響があるとされており、今回は日本も観測可能エリアです。今週は世の中の流れの切り替えポイントになる可能性があります。
月は逆行中の天王星(改革・刷新)とともに牡牛座エリアで重なり、太陽は金星(愛・喜び)水星(知性・コミュニケーション)を伴って蠍座エリアを運行しています。
そして、向かい合っている太陽と月の両者に対して厳しい配置にいるのが土星(制約・責任)です。
この月食を伴う満月のタイミングでは、土星が「日本」という国にとっては重要な位置を運行しています。そのため、他のタイミングの日食や月食よりも、日本に住む人たちに星々のざわめきがプレッシャーとなって届きやすいかもしれません。
牡牛座は、物質的なものを象意とし(I have)、蠍座は精神的な依存や執着を象意に持っています(I desire)。
今週は、そのような要素の見直しがなされそうです。社会全体の財産(税)と個人財産の境目を引き直そうとする働きとなるかも。
何に価値があって、何を頼りに生きていこうとするのか、自分が何をどう所有しているのか、再確認する必要が出てきそうです。
火星(意欲・闘い)と海王星(夢や幻)・木星(成長・拡大)もぶつかり合います。火星がもたらす使命感が偽善を焼き払おうとし、激しい議論が巻き起こります。
この議論はむやみで独善的な視点のものかもしれません。そこに海王星が混沌を招き、デマやプロパガンダ、SNSの炎上などが激しくなりそうです。
全体的に緊張感がある配置になっていますが、唯一、海王星と金星が調和的に繋がっていることで、「優しい夢を見ましょう」と鎮痛剤を投薬しているような柔らかさがあります。しかし現実から離れて夢を見続けるにはハードな週になりそうです。
牡羊座の星模様
何を持ち、何を持たないか
月食を伴う満月の影響で「所有」に関するテーマが浮上するでしょう。“何を所有しているのか”で、その人の本当の価値が決まるのでしょうか?そんな問いかけがムクムクと湧き上がってくるかもしれません。
多くを抱えている人は手放すことを、ミニマルな人は逆に所有するものを増やしたくなりそうです。今までの「所有」に対して批判的になり、違うことをやってみたくなるようなイメージです。
また、ないものねだりをすることもあるかもしれません。それを、ばかばかしいと思えるようになるまで試行錯誤するのも悪くないでしょう。
今は、賢い人の忠告を聞くよりも、不器用でも不正解でも自分の可能性を探るほうが重要になります。
「価値」を見出すことは、本人の意思次第でもあります。何を「豊かさ」と考えるのかを問い直すと良い場面になります。
先週に引き続き、逆行中の火星と、海王星+木星の影響は、心の深い場所や無意識の世界を刺激してきます。海底に溜まった滓のような過去の記憶を、友人や兄弟姉妹の言葉によって思い出すことがあるかもしれません。忘れていた、もしくは忘れていたかった出来事の記憶の場合もありそうです。
内にこもるのではなく、言語化を通して、自分の内面を刷新するチャンスでもあります。外側に出す言葉や表現が、いかに自分の無意識の問題と紐づいていたのかを確認できそうです。
知覚を揺さぶる表現活動で一歩前へ。玉山拓郎が着る〈TOKYO DESIGN STUDIO New Balance〉