今週の空模様
「君は決して無用者ではないのだ。君にはどうしても生きていてもらわなければ困る。君でなくてはできないことがあるのだ。ほら、ここに君の手を、君の存在を、待っているものがある。
──もしこういう呼びかけが何らかの『出会い』を通して、彼の心にまっすぐ響いてくるならば、彼はハッと目覚めて、全身でその声を受け止めるであろう。」
──神谷美恵子『生きがいについて』
太陽・金星・水星が蠍座エリアを運行し、逆行中の木星・海王星が魚座にあります。基本の10天体中5天体が「水のエレメント」に滞在中となります。
「水のエレメント」が司るのは「感情」「情動」「心の繋がり」です。中でも蠍座の持つ要素は、固く結ばれた絆による共同体の強さを求め、狭く、深く、濃い関係性の育みとなります。自分の魂の声に素直になって、偏愛を貫くこともあります。
また今週は「火のエレメント」である牡羊座、獅子座、射手座のエリアにはほとんど天体が運行せず、「火のエレメント」の司る「情熱」「意欲」「勢い」が減り、落ち着いた、静かな空気が広がりそうです。
週の後半に行くほど、太陽・金星（愛と喜び）・水星（知性・交流）と、土星（責任・社会性）、天王星（改革・刷新）との配置に緊張感が高まってきます。
社会の仕組みに対する様々な意見や価値観、利害がぶつかり合い、一度公式な発表があったものでも二転三転するかもしれません。政府が決めようとしている制度に対して市民側の意見をぶつけていくには良いタイミングです。
平和や公平さというものは、ただ待っていて現れるものではなく、絶え間ない訴えによって勝ち取るものでもあるからです。
先週に引き続き、逆行中の火星と、海王星（夢や融解力）が厳しくぶつかり合う配置になります。さらに逆行中の木星（成長・拡大）も魚座エリアにいることから、嘘やデマも多くなり、何を信じたら良いのか不明瞭になりそう。
それでも「このままではいけない」と闘う意欲が湧き上がり、明るい未来のための革命を求める声が大きくなりそうです（デモや集会による知恵の共有と、勇気と言論の力強さ）。
魚座の星模様
旅立ちの準備
魚座にとって蠍座エリアは、「遠方への旅」「ここではないどこか」「体系的な叡智」を意味する場所にあたり、専門性の高い学びや、海外との縁などにも繋がっています。
このエリアに太陽・金星・水星が運行していることにより、知的探求心をもって、より高度な学び、修業がしたくなり、海外留学や海外移住なども人生のプランに組み込みたくなるかもしれません。
自分の理想とする生き方をしている先輩に強く刺激を受けることもありそうです。
しかし、週後半になると、この蠍座エリアの天体たちと、水瓶座エリアの土星、牡牛座エリアの天王星が激しくぶつかり合う配置になっていきます。
自己研鑽に意欲的になってきたところに、自ら水を差すようなことを言いたくなってきたら、それはこの配置の仕業でしょう。
自信のなさや、まだ見ぬ世界への恐怖心が足かせとなるのです。誰にとっても、今までと全く違う生活に飛び込むのは難しいことです。
なので来年の3月（土星が魚座エリアに入る）までは、自分のプランが「無謀な思いつき」ではなくなるように、しっかりと下調べをすると良いでしょう。
また、逆行中の火星と、海王星＋木星の影響で、先週に引き続き「自分の足元が燃えている」ような居心地の悪さを感じるかもしれません。それをを耐え忍ぶのではなく、動くための推進力として活用できれば一番良いでしょう。
是枝裕和監督が指南。〈シャネル〉主催のフィルムメーカーサポートプロジェクト、観覧レポート
