今週の空模様
「じゃあ、たぶん、おまえの名前は、ルンペルシュチルツヒェン。」「悪魔が話したんだ、悪魔が話したんだ。」と、こびとはさけびました。そうして、腹だちまぎれに、右足で、したか大地をけりつけると、からだごとうずまるくらい深い穴があきました。それから、いかりたけって、両手で左足をひっぱるひょうしに、じぶんでじぶんのからだを、まっぷたつにひきさいてしまいました。
――『世界おとぎ文庫(グリム篇)森の小人』楠山正雄訳
今週、23日に太陽が獅子座エリアから乙女座エリアに移動します。
乙女座は12星座のうち6番目にあたり、現実を愛する「地のエレメント」、細やかな対応力のある「柔軟宮」に属しています。隅々まできちんと物事を見つめて判断し、「片づけ」ていこうとする性質があります。
全体のムードやテーマを司る太陽が乙女座エリアを運行し始めると、「現実をしっかりと見つめていこう」「曖昧なものを取り除いていこう」と、社会的な空気も個人の心理的な動きも変わっていきます。
今、目の前にあるものをしっかりと観察し、自分がどの立ち位置にいるのかを見極めようとするモードになりそうです。
獅子座太陽期間で見つけた「社会正義」を具体的に実行するために、今週から始まる乙女座太陽期間(〜9月22日)では、世の中の善悪を問い直し、矛盾や混乱を乗り越えていくことを大きなテーマとすると良いでしょう。
27日には乙女座エリアで新月があります。この新月に対して、火星(意欲・戦い)が厳しい角度でぶつかっています。
火星は双子座エリアを運行しており、今週は物事を知性によって明らかにしていくパワーがみなぎっています。個人主義、冒険的なエネルギーでもあり、忖度や“お仲間意識”による、べたついた関係性や物事を切り裂く力です。
火星は太陽(社会)に激しく問いかけます。「真の公平さとは何か」「それが真実か?」「その名前は本当のものなのか」と。
隠されていた真実がどんどんと出てくるようなことがありそうです。言葉による印象操作が錯綜する中で、いかに「ダウト!」と突っ込んでいけるかが大事なポイントになりそうです。
また、新月には、願い事がすでに叶った形で天に宣誓する「アファメーション」が効果があると言われています。各星座ごとにテーマが変わりますが、「名づけ・意味づけに関する欺瞞を見抜く眼を持つ」のは共通します。
宣誓を5〜10個、便せんや手帳などに書いて意識することで、半年後の乙女座満月のときにその宣誓が現実になっているというおまじないです。
また今週は24日に、牡牛座エリアを運行する天王星(改革・刷新)が逆行開始。技術の見直し、ワクチンの改良や効果の振り返りなどが始まるかも。
26日に水星(知性・コミュニケーション)が天秤座エリアに移動。他者との関係性のバランス調整を、水星が手助けしてくれそうです。
蟹座の星模様
喋る前に一呼吸
太陽が「身近な場所での学習」や「気軽な交流」「コミュニケーション」などを意味する場所を運行し始めます。習い事を始めるのには良いタイミング。
先週双子座エリアを運行し始めた火星の影響も相まって、苦手意識のあるものを克服するのに、習い事はとても効果が高そうです(料理が苦手なら料理教室、泳げないならば水泳教室など)。
太陽と火星は互いに激しくぶつかり合う配置についていますが、物事を変化させたり、状況を展開させていったりするのにこのぶつかり合うパワーを活かすことができます。
もし、「自分のここを変えたい」と思うような部分があるようならば、果敢にチャレンジしてみましょう。
新月も「コミュニケーション」などを意味する場所で起こります。人との関わりにおいて、どのような振る舞いや言動が相応しいのか、試行錯誤するかもしれません。熟慮して言葉を出すこと。
蟹座の性質には、「感情的」「情動的」「共感的」というキーワードがあります。丁寧なコミュニケーションが大切だと頭ではわかっていても、感情が先走って、つい余計な一言を発してしまう傾向もあるかもしれません。
今週は、そんな自分を見直したり、言葉の表現を修正したりするタイミングにできそうです。
新月アファメーションはやはり「コミュニケーション」に関すること。例えば「自分も相手も傷つけない言葉を選べるようになりました」「円滑で信頼関係を育める会話ができました」などです。
水星が「家庭や家族」「自室や居場所」などを意味する場所に移動します。家族との対話や交流のバランスがテーマになって浮上してくるかもしれません。
他の天体配置も相まって、今週は何をどう喋るか、伝えるか、ということを意識すると良くなりそうです。
妄想書店。私が本屋を始めるなら。Vol.1:ミュージシャン・曽我部恵一