今週の空模様
「私は夏の緑をみると、「現実をうけいれよう」という気持ちになる。うけいれあぐねるほど複雑な現実があるわけではないのだが、それでもとにかくいろんなことを、怖がらずにみんなうけいれよう、と思うのだ。」
――江國香織『夏の緑』
今週は14日に山羊座エリアで満月があります。今年の1月、山羊座新月でアファメーションで「種まき」をした人はこのタイミングが「収穫」となります。
新月と満月のテーマは、経済や社会との新しい関わり。どうすれば「生命力の復活」に繋がるのか。ただ、それを知るためには、自分にとって本当の「勝ち」そして「負け」とはなんなのか、前提条件を掘り下げることが大切になります。
いつの間にか、“そんなことに勝ってもしょうがない”というものが世の中には溢れていたかもしれません。そのことに気がつけば、立ち止まって、勝負をすること自体の愚かさを手放せるようになります。
夢やイマジネーションを司る海王星と、改革や刷新力を司る天王星がこの満月には調和的に繋がっています。私たちが「社会の仕組みは絶対に揺らがない」と思い込んでいた「構造の呪縛」から、個々の魂が自由になって、新しい大陸を発見するような視点の切り替えが起こるかもしれません。
また、愛と喜びを司る金星と、試練や責任を司る土星とが調和的に繋がることで、自分を惑わすような過剰な情報から離れることができ、これから創っていく未来について前向きに考えることができそうです。
蟹座の星模様
着陸したいのはどこ?
1月の新月のテーマは「愛についての再考」や「どんな価値観で世界や相手を見ているのかを理解し、個々の性質をそのまま受容する、という意識を強める」ことでした。
今週の満月は、その考察や葛藤が結実していくタイミングになります。
自分の願いや心について“本音”があったとしても、そこに他者という存在がある限り、100%叶うことはとても難しいものです。
折り合いや納得には、ある種の「諦め」が必要になります。一度、自分の願望も相手の願望も徹底的に疑い、解像度を上げることで、共存共栄するために何が大切であるのか考え直すことができます。
AかBか、という2つの選択肢しか思いつかなかったところに、第3のCという着陸点が発見できそう。
金星と土星の調和的な繋がりは、無駄な付き合いを清算するための味方になってくれます。
蟹座の要素には「保護者」的なものがあります。弱っている人や困っている人を自分の限界を省みずに守ろうとする傾向があるのです。
しかし、誰も彼もを自分の内側に入れて守ることは難しいものです。その深度や強度、距離感などを一度整理することで、散らかった心が整うでしょう。
成長拡大を司る木星は天の高い位置に輝き、仕事運を上げていきます。評価を与えてくれる力でもありますが、手を広げすぎないようにするとちょうど良さそうです。
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