今週の空模様
「安心とは、『相手のせいで自分がひどい目にあう』可能性を意識しないこと、 信頼は『相手のせいで自分がひどい目にあう』可能性を自覚したうえでひどい目にあわない方に賭ける、ということです。 」
――『手の倫理』伊藤亜紗
今週は21日に、夏至となり、太陽が蟹座エリアを運行し始めます。
ここから蟹座が主役の1カ月の始まりです。また、夏至を迎える瞬間のチャート(天体配置図)は、占星術的区切りの第2四半期(6月21日〜9月22日)のテーマを表します。
蟹座のキーワードは「感情の共有」「養育する」「心をひとつにして仲間を増やす」「帰属意識」などが挙げられます。
蟹座的な「同じ価値観の人を増やしていこう」というパワーが世の中に溢れていく一方で、他の天体たちの配置はきっぱりと意見や気持ちをひとつにすることができないような雰囲気です。
仲間を信じて繋がるための紆余曲折期間となりそうです。「誰かを、何かを信じて、そこと繋がっていく。帰属していくこと」。
それは蟹座のエッセンスでもあり、チャートではICというポイントがその意味を持っています。
夏至のタイミングでは、そのICというポイントにぴったりと「心」や「個人」を表す月があり、成長拡大を司る木星とも重なっています。
雑多な情報を遮断して、心の奥底から熱中できるものに打ち込みたい気持ちになります。しかし、簡単にその状態には辿り着かないかもしれません。
なぜなら、愛と喜びを司る金星と、夢や幻、空想力を司る海王星、極端さを司る冥王星がチームを組むように繋がることで、月(心)を揺らしてくるからです。
新しいものと古いものの間や、複数の選択肢の間で右往左往している中で、どんな未来を見ていきたいのかをゆっくりと選ぶための回り道がつくられそうです。
所属するチームをひとつに絞らなくても良い場面でもあり、どこにどれだけ関係したらよいのか、混乱や迷走をする場面でもあります。
また、上下関係を逆転させたり、社会的ヒエラルキーを覆したりするような言論が広がり、それをどのように自分に取り入れていくのか、長考するタームでもあります。
夏の参院選のために、与党と野党を見比べて、しっかりと論点を確かめると良いかもしれません。
牡羊座の星模様
源流の確認
今週は、牡羊座エリアで、感情や肉体を司る月と、成長拡大を司る木星が重なります。
そこに知性を司る水星が穏やかに繋がり、誰かと対話することが勇気や意欲を高めていくきっかけになりそうです。
この水星は、21日からの太陽蟹座期の作用である「心をひとつにしようとする力」のサポートもしてくれそうです。
さらに23日には金星が牡牛座から双子座へと移動し、心浮き立つような交流が生まれそうです。
牡羊座と蟹座は、共に活動宮で、互いに強く関わりあうことで、変化を促しあいます。
また、蟹座エリアは、牡羊座にとって、「帰属意識」や「家族」「仲間」などを意味する場所となります。
その場所を太陽(メインテーマ)が運行することによって、自分自身の居場所や属性を再確認することがテーマとして浮上してきそうです。
先天的に持っている属性でも、後天的に持った属性でも、アイデンティティの確立のためには、自分がどんな属性を持って存在しているのかを自覚する必要があります。
そこに水星の手助けが入り、「自分が何者であるのか」を、他者と対話をすることや、映画を見たり、雑誌を読んだり、情報を取り入れることによって見つけていけそうです。
源流を知ることで、さらに自己成長できるタイミング。
漫画家・堀道広が描き下ろし。〈LIXIL〉のGREEN WINDOWを体感した、ある一家の物語