今週の空模様
1日に、牡牛座エリアで新月が起こります。
「見えない心の奥底」や「集団的無意識」を通して、我々は“肥沃な宇宙中の母”とも呼ぶべき存在につながっています。
今週は、その母に見守られながら、人類が信じてきた豊かさや文明について再考することになりそうな天体配置です。
社会をつくってきたものの原点を見つめれば、いつの時代も「欲望」がそこにはあります。
我々人類が持つ豊かさへの「欲望」によってつくられてきた社会が、現代ではどれほど「いびつ」で、循環性がなく、破綻しているのかを目の当たりにし、「このままでは嫌だ」と感じさせることが次々と起こり、今まで社会に対して持っていた信頼を保つことが難しくなっていきます。
逆に言えば、社会の変化は、「欲望」の持ち方によって決まります。変革の燃料としての「欲望」を個々が的確に知ることで、理想的な未来をつくっていける可能性が生まれます。
新月と重なる、改革や刷新を司る天王星は、自分の限界をわきまえつつも挑戦し、ダメになった場合の責任を負う胆力も表しています。
新しい時代にふさわしい「欲望」をたぎらせ、自然や宇宙の調和力を味方にする新月です。
天頂を運行する、強い運命を司る冥王星の「あらゆる出来事に隠された意味を見抜く」パワーによって、欺瞞や虚構を打ち払う人々が増えていくかもしれません。
世界や社会に自分の欲望をコントロールされるのではなく、まず自分自身の「本当の幸せと豊かさ」をしっかりと見つめて、世界に打ち出す自分のエネルギーのベクトルをイメージすることが大切です。
また、新月には、願い事がすでに叶った形で天に宣誓する「アファメーション」が効果があると言われています。
各星座ごとにテーマが変わりますが、「欲望をしっかり見つめ、ポジティブに使っていく」のは共通します。
宣誓を5〜10個、便せんや手帳などに書いて意識することで、半年後の牡牛座満月のときにその宣誓が現実になっているというおまじないです。
天秤座の星模様
過去から現代を見直す
30日に、知性やコミュニケーションを司る水星が双子座へ移動します。ホームグラウンドへの帰還を果たした水星は、本領発揮しだします。
水星は天秤座にとって「宗教や哲学」「高い精神性や専門的な学び」「ここではないどこか」を意味する場所に入ります。
天秤座は、水星が運行中の双子座と同じ「風のエレメント」です。同じエレメントを持つもの同士は調和的に繋がる関係性。風が風を呼び、風力が強まるイメージです。
専門的なことを学ぼうとするきっかけが起こるかもしれません。
1日の新月は天秤座にとって「深い関係性(しがらみ)」や「繋がりの中での変容」「継承」を意味する場所で起こります。
今現在の社会や生活(日常)は、意識していなくても長い歴史の地続きにあります。先祖たちが当たり前に持っていた「繁栄と快適性の追求」という欲望を、子孫である私たちも持っています。
しかし、あまりにも速いスピードで生活様式が変わってしまったために、「継承しながら進化してきた」ことすらも忘れられがちになっているのです。
自然という脅威から身を守るために得てきたものや、安定的な食糧やインフラなどの豊かさが、現代では過剰でないか、自然界とのバランスを損ねていないかと問い直してみましょう。
過去から引き継いできたものの中には、現代でも良いものと、すでに適さなくなったものがあります。
継承してきた叡智を無駄にしてはいないか、慣習として継続してきたことが現代に適しているのか確認するタイミングです。
現代も繁栄や快適性を求める気持ちは変わらずとも、その解決策が調和的なものになるようなアップデートは必要になります。
新月アファメーションは、「深く没入することで成長する」「しっかりコミットメントすることで得られる豊かさ」について天に宣誓すると良いでしょう。例えば、「古くても良いものを残していけました」「漫然と意味を考えず続けていた習慣を断ち切りました」などです。
窓の外に感じる、予測不可能な自然の存在。〈TAKT PROJECT〉代表・吉泉 聡が語る窓