今週の空模様
《もうひとつの道がある。透明な革命を選ぶことだ。ゆるむことで強くなる。攻撃力を捨てることで生き残る。眠ることで目覚める。価値観の網の目を変えて、物理的には指一本触れることなく世界を覆すのだ。》
――穂村弘『透明な革命』
今週の10日に、知性や言語感覚を司る水星が魚座に入ります。それにより、魚座エリアには太陽、水星、木星、海王星の4天体が運行することとなり、世の中に「魚座的な要素」がさらに増えていきます。
「魚座的な要素」とは、人間中心主義のルールや構造、差別主義や権力主義のヒエラルキーを打破し、生き物としてのプリミティブな感性を大切にしていくことであり、スピリチュアルな感性とも言えます。
非言語的なアートや音楽とも親和性が高く、多様性があることが当然であり、包摂的な社会がイメージされます。ゆるむことで強くなる世界です。
さらに13日には、太陽が海王星に重なります。
海王星は「集団の夢」「集合無意識」であり、社会が持つ幻想や欲望、希望や願望を司ります。個人の思いというよりも、時代思潮を表す天体です。
海王星は魚座の支配星(守護星)であり、互いに似通った性質を持ちます。
境界線を溶かしていくような作用や、忘我状態(トランス)や霊性や宗教への陶酔や傾倒的な姿勢と関連し、”現実とは幻影である”という夢想的なエネルギーです。
世界全体が、ひとつの気持ちという”被膜”に包まれるような、強大な妄想の中にはまり込むかもしれません。
太陽は「意識」「目標に向かって進もうとする力」であり、海王星と重なることで、集団的な祈りや願いを感知するようになります。
それによって社会に超ヒューマニズム的な思想を含む潮流が生まれ、育つタイミングとなります。
アート、音楽、映画、ドラマなどのジャンルで旋風を巻き起こす作品が出てきたり、夢が現実味を帯びたりしてくるかもしれません。
牡羊座の星模様
不言実行
牡羊座は12星座においてスタートに当たる星座(サイン)であり、宇宙の海(魚座エリア)からおぎゃあ、と産声をあげながら「生まれ出てくる命の炎」のプリミティブさがあります。
そのプリミティブな力により、実直さや、思いついたことを能動的にすぐにやる性質を持っていると言われています。
他者から見て気持ちや行動(原理)が分かりやすく、思い悩んだときも、じっとしているよりは、動いて感じて考えることで気持ちが落ち着くほうでしょう。
しかし、今週は「深層心理」や「秘密を隠している」などを意味する場所に4天体が運行している影響により、秘密の作戦をこっそりと遂行しているようなイメージになります。
誰にも打ち明けず、心の奥深くにしまっていた気持ちや記憶が、ざわざわと騒ぎ出す様子にも見えます。
人間によってつくられた息苦しい世界観や規範に対し、それを打破していくための純真な衝動がムクムクと膨らんでいくかもしれません。
目には見えない時代思潮のうねりが生み出される場に立ち会うような雰囲気。強い思いほど、誰にも見せずに、不言実行でいることで叶っていくタイミングです。
先週に引き続き、愛と美を司る金星と勇気やバイタリティを司る火星、責任や社会性を司る土星が人脈運を意味する場所を運行しています。
心で願っていたような人と縁が繋がるかもしれません。誠意をもって他者と交流することを心掛けると良さそうです。
是枝裕和監督が指南。〈シャネル〉主催のフィルムメーカーサポートプロジェクト、観覧レポート