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BIKEPACKING DIARY in Alaska Vol.01:世界を自転車で旅してみたい

ちょっといい自転車を手に入れてから、どっぷりと自転車にハマってしまった編集者が、北海道やニュージーランドへの一人旅を経て、次なる地へと旅立った。漕いで、撮って、書いて、を繰り返した42日間のバイクパッキング。これは、大自然アラスカの中でペダルを漕ぎ続けた冒険女子の記録である。

photo & text: Satomi Yamada

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Prologue

世界を自転車で旅してみたい。そう思い立ったのは、ごく自然な流れだったように思う。

それまではスーパーへ買い物に行くとか、三宿から中目黒へ移動するとか、そういうちょっとした生活の足として自転車に乗っていた。10年くらい乗り続けたころ、車体が錆びて傷んできたのが気になって、新しく買い替えることにした。

せっかくなら少しいい自転車にしよう。そう思って調べたけれど、選択肢が多くてあまりよくわからず、最終的にはフィーリングで決めた。老舗ブランドのスポーツバイクを選んだ。

いい自転車ってこんなにグングン進むんだ!なんて気持ちがいいのだろう。漕いでみたら、一瞬でその虜になってしまった。そうして、日々の移動はすべて自転車でするようになった。

都内にもこんな景色があるんだ。ここは、この道と繋がっているのか。あっ、こんなところにお店ができてる。と、いつもの町に、新しい発見が毎日あった。

自転車情報をウォッチするようにもなって、テントや寝袋などの荷物を積んで旅をする“バイクパッキング”というものを知った。そうか、自転車って旅もできるのか。どうやらバイクパッキングをしている人たちは世界中にいるらしい。わたしだったらどこまで行けるんだろう?と、そんなことを考えるようになった。

手始めに週末を使って奥多摩へ行ったり、いくつかの地方を走ってみたりした。それからもっとまとまった時間をつくって、北海道で1ヶ月。その次はニュージーランドで1ヶ月の旅をした。そこには、自転車でしか見られない景色が広がっていた。車や電車では見過ごしてしまいそうな発見や出会いにあふれていた。

世界はまだまだ知らないことばかりだ。そんなあたりまえの事実を改めて目の当たりにして、もっと旅をしたいという気持ちを抑えられなくなっていた。次はどこへ行こう。今年は夏に時間がつくれそうだから、北国を走ってみたい。

そうして、アラスカへ向かうことを決め、東京とアンカレッジを往復する航空券を予約した。“ラスト・フロンティア”と呼ばれるその地には、きっと冒険するのにふさわしい景色が待っているにちがいない。

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