ランドナーを担いで、海へ山へ。バラして「輪行」できる自転車でツーリングに行こう!

休日の過ごし方は、働き方と同じくらい重要。楽器にスポーツ、アウトドア。かつて習っていたもの、興味はあってもなかなか手が出なかったものも。心身を癒やし、毎日の活力をくれる“パートナー”のような趣味を。

photo: Keisuke Fukamizu / text: Toromatsu

教えてくれた人:大野元(自転車店店主)

自転車をはじめるなら、旅先で。

維持費もかからないし、排ガスも出さない。運動にもなるうえ、大抵の人はすでに扱える。自転車は“はじめる”のに最もイージーな代物なんじゃないだろうか。

しかし、自転車ならなんでもいいわけではない。旅に飢えている今こそおすすめしたいのはバラして「輪行」できるランドナー(ツーリング車)だ。

輪行とは、公共交通機関を使用して分解した自転車を運ぶこと。住む町から電車(時には飛行機や船)を乗り継ぎ、自分の自転車を使って旅先を散策するなんてなんとも素敵じゃないか!

ミニベロや折り畳み自転車もいいけど自然の中や長距離を走るには少々不向きだし、eバイク(電動アシスト自転車)だと簡単にロングドライブできるけど重くて持ち運ぶわけにはいかない。

その点ランドナーなら、旅先からさらに遠くを目指そうが、キャリア次第ではテントや寝袋を積み小旅行も可能。とはいえ正直“綺麗事もいいけれど自転車を分解するなんてちょっとハードルが高い”と思った人がほとんどだと思う。

ランドナーを担いで、
海へ山へ。

休日になると走りに出かけている大野さん。東京・青梅の日向和田駅から肝要峠を駆けたり、気軽に江の島へ向かってみたり、山梨の身延駅を下車し安倍峠を走ったり。
車で入っていけないところにも、どんどん行けるのが自転車の強み!

世田谷でツーリング向けの自転車店〈サイクリングショップ ツバサ〉を営む大野元さんは、自転車旅を約50年(!)も続けてきた大先輩。

輪行について聞くと「初めは前後のタイヤを外せばOK。大きめの輪行袋を用意してとにかく袋からはみ出すことなく収納できればいい」と意外に心強い答えが。
やってもらうと簡易工具であっという間に持ち運べる仕様に!初心者でも10分ほどでできるのだそう。

「ランドナーなら車では行けない場所にも行ける。この前は昔から行きたかった三重県の矢ノ川峠を走って、歴史と絶景を存分に堪能した」と大野さん。ランドナーでの輪行をマスターしたら、これまでにない新しい旅の体験が得られるに違いない!

自転車店店主・大野元

解体は意外とカンタン!