アトリエの中央に鎮座する、唯一無二のアンプ
小松進さんは、依頼主との対話を経て、世界で一つだけの真空管アンプを組み上げます。2008年に個展で音響を担当していただいた際に、美術館に設置したシステムに感銘を受け、改めて組んでいただいたのがメインアンプ。
そして去年、メンテナンスをお願いしようと連絡したところ「諏訪さんのためのアンプがあるよ」と言う小松さんの言葉にグッときて迎えたのが2台目のプリアンプです。僕は音響マニアではないけれど、物としての圧力が気に入っていて、来客や学生たちを楽しませたいという思いもあって研究室に置いています。制作中は音を流しっ放しにするのが常ですが、これで鳴らすと音が水のように入ってきて気が散らないのがいいんですよ。