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アートディレクター、グラフィックデザイナー・脇田あすかの人生最高のお買いもの「〈SHUN OKUBO〉の指輪」

人が欲しいと思うものには、その人の価値観や人生観が表れます。何を思い切って手に入れ、何を大切にしてきたか。“お買いもの”とは究極の消費行動であると同時に、自分の人生を彩るために何が必要なのかを教えてくれるものです。アートディレクター、グラフィックデザイナー・脇田あすかさんのベストバイ・ストーリーは?

初出:BRUTUS No.1000「人生最高のお買いもの。」(2024年1月11日発売)

photo: Kenya Abe / text: BRUTUS

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コンプレックスも昇華してくれるデザイン

3年前に結婚をして指輪を作ろうってなった時に、ロゴやパッケージのデザインをやらせてもらったご縁があり、〈SHUN OKUBO〉にお願いすることに。夫は建築家なので、指輪の立体造形部分は彼が、平面や色については私が考えました。結婚指輪っぽくない華奢な指輪にしたくて、細いリングで特徴を出す方法を色々考え、違う指輪が2個くっついているような造形でオーダー。内側に入れた手書きのサインは普段だと結構一発で描いちゃうんですけど、この時はいくつか書いたものから良い字を選びました。

手が小さいのがずっとコンプレックスだったんですけど、一番フィットする指輪を作れたのが嬉しくて、自分の手が愛しいって思える存在になりました。

「〈SHUN OKUBO〉の指輪」
大久保俊が2007年に東京を拠点として設立したジュエリーブランド。「野生の思考」と「都市の女性のためのジュエリー」というコンセプトで創作活動を行う。

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