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ミキ・亜生と猫の話。「5匹いると、猫ってこんなに性格が違うのかって思います」

彼にとって、猫は人生の伴走者。時に大変なこともあるけれど、やっぱり猫がいるのは幸せなことだと教えてくれる、「私と猫」の話。

text: Asuka Ochi

5匹いると、猫ってこんなに性格が違うのかって思います

僕は犬が好きだったので、猫は飼い犬が吠えるから好きじゃなくて。感情もあまりない、どちらかというと爬虫類に近いイメージを抱いていました。それが観覧車を回すバイトをしていた大学時代、ふと迷い込んだ猫が自分から離れなくなってしまった。

僕はめちゃくちゃ嫌だったんですけど、仕方なく家に連れて帰って、臭いから風呂に入れて。次の日、窓を開けっ放しにしていたらどこか行ってくれるかと思ったら、ずーっと家にいた。その猫を里子に出してから4年後、壁の隙間に挟まって鳴いていた助六を猫と知らず拾ったのが始まりで、今は保護した5匹と暮らしています。お互い嫉妬するから5匹の関係は複雑ですけど、至るところに猫が転がっている毎日っていいですよ。

助六はツンデレのツン100%。珍しく甘えてきた時には、病気と勘違いしてしまったほどのクールな女性です。銀次郎は一緒に寝てくれるし、どの猫とも仲良くて穏やか。大学時代に体験したように、猫ってやっぱり人懐っこいんだと再確認させてくれました。

藤は犬みたいに玄関まで走って迎えに来てくれる、人間好きな女の子。丹猛はマイペースでテレビ好き。そして兆猛は僕のことが好き。自己中で運動神経が悪くて、人間だったらモテなそうだけど(笑)。5匹いると、猫ってこんなに性格が違うのかって思いますね。

ほかにも、これまで30匹以上の猫を保護して里子に出してきました。マンホールの中から銀次郎を拾った時、3匹いたうちの2匹は助からなくて。銀次郎だけ助かった時に、僕の近くでこんなに苦しんでいる子がいるなら、今もどこかに同じような子がいるかもしれないと、散歩をしながら探すようになったんですね。

動物が好きなのもありますが、当時は恐ろしく暇だったんで(笑)。最近は脱走した猫の貼り紙があると、写真に撮って探したりしています。

猫って、稼げるようになってお金をかけても全然喜んでくれない。いいご飯をあげても、まぁ口をつけない。キャットタワーも安いやつの方が気に入ってくれてるし。なかなか愛が伝わらないなぁと思いますね。

亜星と丹猛