日常のモチーフから想像の世界へ
陳楚翹の《序の左口、序の右口》
左右で対になる絵画で構成されるこの作品は、香港出身で、現在は東京をベースに活動するアーティスト陳楚翹のものです。彼女の作品のモチーフは、日常生活にあるものや、ささやかな風景です。しかし、彼女の眼差しを通し描かれたものや風景は抽象化され想像の世界へと広がっていきます。
そして何よりも特徴的なのは、その美しい色合いとどこか自然を感じる絵画の表層です。それは和紙に天然の岩絵具を使うことで醸し出されます。ノスタルジックな雰囲気も漂い、じっと見ていると時間の感覚を揺さぶられる絵画です。
（XYZ collective／COBRA）
