オーディオビジュアルの世界観を一枚の“絵”で表現
黒川良一の《elementum #2》
オーディオビジュアルアーティストとして細野晴臣や半野喜弘らと協働してきた黒川良一ですが、何といっても彼のすごさは、楽譜やプログラミングを書くと同時にビジュアルイメージが浮かぶこと。論理に偏りすぎず感覚的でもあり、身の回りの自然環境をモチーフとした有機的な表現も魅力です。
《elementum》はアルゴリズムを活用し、花が分解されていくさまを印画した半透明の写真と、実物の押し花を幾層ものレイヤーにした作品。彼の世界観を自宅でも楽しめるなんて贅沢というほかありません。
(Takuro Someya Contemporary Art/染谷卓郎)

2018年/押し花、半透明写真、Cプリント、アルミシート、アーティストフレーム/26×26×1.2cm
©Ryoichi Kurokawa Courtesy of Takuro Someya Contemporary Art Photo by Ken Kato