色が自由に遊び、踊るように描いた自画像
モリマサトの《10 PM》
鮮やかな色彩と複雑なテクスチャーで描かれている一方、どこかコミカルで軽快な印象を持つのがモリマサトの絵画の特徴です。創作活動のルーツは、80年代前半の漫画やテレビゲーム、アニメーションと、昆虫採集や川遊びといったもの。その後絵画を独学自習で学びますが、自身の純粋性を維持したまま作品へと昇華させる稀有なアーティストだと思います。
また、彼はアンダーグラウンドミュージックとも関係が深く、絵と音楽の関係も考察し続けています。この絵は彼の自画像ですが、色の美しさで見ても面白いし、複層する線や筆致も楽しめます。
(NANZUKA UNDERGROUND/南塚真史)

2024年/紙に油彩とアクリル絵具/109.5×79.5cm *額込み
©Masato Mori Courtesy of NANZUKA