音楽に人間性が滲(にじ)み出る理由を知った
僕がドラムを始めたきっかけは、偶然見かけたスティーヴ・ガッドの映像でした。野球少年だった僕は、彼が全身全霊でドラムを演奏する姿に親近感を覚えたんです。そこから知ったジャズアーティストたちはみんな、音楽から人間性が滲み出ているように感じました。
一方、僕自身のドラムは「お客さんに思いを伝えたい!」というより、作品に対して内省的に向き合うタイプ。ただ、僕がそうだったように、リスナーが音楽から人間性を感じ取ってくれることがあって。「音楽で人間を知る」ということの本当の意味をジャズから学んだような気がしています。