ファッション熱中時代を今に落とし込み、
“魅了するショップ”。
デザイナーズブランド全盛期、誰もが“我こそは”と大いに着飾った2000年代を渇望する〈アム〉。
松山のメインストリートで店を営むのも、愛媛のみならず、日本を再びファッションで盛り上げたいという意志の表れだ。
ドメスティックをメインに気鋭のデザイナーズブランドを扱う、5年目を迎えた店舗は若者を次々にファッショニスタへと変貌させた。最近では在籍するアルバイトスタッフらが、東京ファッションウィークのスナップで『ヴォーグ・イタリア』のサイトのトップページを飾る躍進ぶり。
彼らの服への愛情と熱量は尋常ではなく、17人のモデルが松山の大街道を歩くゲリラ・ファッションショーを顧客や友人らと企画するほど。
「イチローが“頭を使わない野球は止まっている”と言っていたけどファッションもそう。
雑誌『チューン』なども用いて、コーディネートの面白さを伝えると、間に合わせの服を着ていた若者も、ちゃんとファッションの楽しさに気づいてくれるんです」と店長の網谷大器さん。
ダブレット、シンヤコヅカ、タークなどを軸に、全身をワンブランドで固めるのではなく、MIXするのがアム流だ。
今のファッションとあの頃のスタイリングをクロスオーバーさせた〈アム〉は“着こなす楽しさ”で、若者のみならず世の中のファッションシーンを変えるべく活動する、全国でも類い稀な店である。