立地もスタイルも新鮮な違和感で
魅了するウェアハウス。
最寄りの千里中央駅から歩けば20分ほど。昭和50年代から通称“繊維団地”として知られる大阪北部・箕面市の倉庫エリア。ここにウェアハウスの武骨な雰囲気を生かしたセレクトショップが。
「(大阪)市内でなく、ほかに店がないこの立地だと、まず周りのトレンドを意識せず、セレクトにこだわることができる」と話すのはオーナーの山本幹さん。
「サプライズというか違和感ある場所で店をやりたかったんです。もともとインダストリアルな空間が好みだったこともあり。そんな店に有機的な手仕事のアイテムを置いたり。コントラストで演出しようという考えがありますね」
2008年に開業する前はアメリカ村の古着店やメーカーの企画営業などアパレルのさまざまな部門に携わり、服の「川上と川下の両方」を学んだ。それが店にしっかりと反映されているのだそう。
「職業としても、世代的にも今40代半ばで、古着もデニムもモードもいろんなものを見てきました。それをミックスして新鮮な角度でスタイルを提案できたら」
店内を見渡せば、洗練されたモードなシャツからヴィンテージデニムを使用したリメイクジーンズ、そしてジャージ素材のトラックパンツなどセレクトは一筋縄ではいかない。この選球眼の妙に期待し、地元の北摂だけでなく奈良や愛知など遠方から足繁く通うファンも少なくないというから驚く。
「年齢を重ねるに連れ、こだわりが固まってくる。そのうえで少しひねくれたアイテムというか、自然に取り入れられるものを。立地と同じく、スタイルでも良い違和感を演出できればと考えています」