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滋賀〈Isn’t it design.〉伊吹山の麓に謎のトレーラーハウスあり

地方のセレクトショップがますます面白い。ブルータスが主観で絞り込んだ、とっておきのお店をご紹介します!

Photo: Yosuke Tanaka / Text: Yusuke Nakamura

伊吹山の麓に謎のトレーラーハウスあり

見渡す限りの空。そして大迫力の伊吹山。思わず深呼吸したくなる米原の自然を背景に、謎のトレーラーハウスがポツン、と。

ここは田中秀典さんが2018年にオープンした小さなセレクトショップだ。田中さんは、岐阜でアウトドアショップのバイヤーを経て地元に近い伊吹山の麓に帰郷。

滋賀/Isn’t it design. スニーカー
ゲートボールシューズのソールを参考にしたオリジナルのスニーカー¥7,150。「圧倒的なダサさを目指して(笑)。単純に僕が欲しかった。意外にスーツスタイルなんかのセットアップにも合うよ」。サイズ展開は24㎝と27㎝。

「周りは……何もない(笑)」。だからこそ、この地に決めたという。そして国道365号沿いの200坪の空き地に愛車だったフィアットとともに小屋を設置した。心意気は「ゼロから米原にファッションの文化を根づかせたい」。
3坪の店内で扱われるのはファクトリーブランドのカットソーなどが中心で、セレクトの肝は「10年後でも着たくなる」かつ「もっと言えば、息子や娘に譲っても恥ずかしくない服」だ。

滋賀/Isn’t it design. 店内
店はスノーピークの、隈研吾監修「住箱」を改造。田中さんはバイヤーとしての経験からブランドのバックグラウンドや製法について各アイテム「最低10分は語れる」。

オリジナルとして和歌山の吊り編み機で織られた肌触りの良いユニセックスなTシャツや、ぽってりしたフォルムが愛らしいスニーカーなどを制作。すでにリピーターも多いそう。今後は近江真綿を使用したアイテムを展開予定だ。そしてECを行わないことにも立地ならではのワケがある。「わざわざ来てくれる人は途中で景色を眺めたり、ワクワクするはず。僕もここでお客さんに出会えることがなにより楽しいから」小さな店内では必然的に濃いコミュニケーションが生まれる。服のサイズ感から独立開業のお悩みまで。今やよろず「相談所」と化しているらしい。実に納得。