フォロワー総数30万人。
今や世界がお客さん!
インスタグラムの合計フォロワー数は、個人の店としては異例の30万人以上。うち7割がヨーロッパ、北米、アジアなどの海外。日本を飛び越え海外でバズっている、広島の〈ワンダーマウンテン〉。世界中から、問い合わせメールが毎日何通も届く。この状況にいちばん驚いているのが、オーナー・大森雅之さん。
「アウトドアギアとファッションをミックスした着こなし方を一人でも多くの人に知ってもらいたいと、ショップの宣伝感覚で始めたのがきっかけ」と戦略的なプランは一切なかったという。
今はミニマルな実店舗をそのままトレースしたような世界がSNS内にも広がっている。初投稿から5年の間で徐々に撮影ルールのようなものが固まっていった。
①自然光がきれいな時間に撮影。
②着用者のキャラクターが出すぎないように目線を切る。
③背景はシンプルに。
④絶対に写真は盛らない。
と、4つの条件を満たすと、着こなしが見やすく、シンプルで雰囲気のある写真になる。オーナーの大森さんの姿勢としては、今も昔もSNSは接客の延長というスタンスは変わらない。「よくスタッフにも話すんですが、販売員は料理家、服は食材、スタイリングはレシピだと思って取り組もうと。食材だけを売る店とは違って、服の着回し方と、その楽しさを味わってもらうこと。それが販売員の務め」という意識がすべてに浸透しているからこそ、店もSNSもブレない一貫性が保たれている。