クラクラするほどの物量に圧倒される
服のテーマパーク
膨大な服を前に「アメカジは下火だって言う人もいるけど、うちは全然そんなことないんだよねえ」と話すのは、郡山市の〈タイム アフター タイム〉の代表・梅宮勉さん。
この地で1990年に弟とともにアメカジ古着の小さな店としてスタートしたが、徐々に新品の取り扱いを増やすうちに店舗も増え続け、現在では倉庫と駐車場含め2000坪(!)という敷地にそれぞれ巨大な5つの建物がひしめく一大エリアとなった。
写真で圧倒されるほどの品揃えを誇るのは、同社の中ではメインストア的位置づけにあり、アメカジを中心に取り揃える国内外のカジュアルブランドがひしめく1階〈ジョブシック〉と2階〈ジョブ314〉の店内。
「このほとんどが古着じゃなく新品」という事実に、取材中も頭が混乱する。
このほかにもドメスティック中心にストリート系ブランドを取り揃える〈ティーエーティー〉、アウトドアやサーフ・スケート系アパレルを集めた〈エレクト〉、海外のコレクションブランドから国内ハイブランドまでを取り揃えた〈エニータイム〉と、カジュアルの定番からトレンド強めのブランドまでが各店舗で網羅されており、唯一〈レヴェリー〉のみがウィメンズ。
これだけのモールのような広さと数量を誇りながら、そのほとんどがメンズ服というのも珍しい。
「“○○ってブランドが売れてる”と噂を聞けば、展示会に行っては買い付けてきた」という同社のストロングスタイルによって現在の取り扱いブランド数は570にも上る。さまざまなテイストを呑み込む器の大きさは、郡山の人だけでなく近隣県の服好きたちをも引き寄せ続けており、家族で訪れる人も多い。
「東京でこれだけのブランドを見ようとするとあちこち移動しなくてはならないけど、ここなら一気に見られるという首都圏からのお客さんも結構いますよ」と梅宮さん。ここはまさに「服好きたちのテーマパーク」なのだ。