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元祖・筋肉系ユーチューバーのぷろたんに、ボディビルダーの日常を聞いてみた

登録者数207万人を誇るYouTubeチャンネル『ぷろたん日記』は大食いや恋愛話などで見るものを刺激する。ボディビルダーとしての実力は、大会優勝などで証明済みだが、果たして本人はどんな生活を送っているのか。ぷろたんの日常生活を、ボディビルダーの観点から真面目に語ってもらった。

Text: Shigeo Kanno

ユーチューブ動画『ぷろたん日記』は、登録者数207万人を超える爆発的な人気チャンネル。筋トレ動画や大食いなど体を張った企画をメインに、自身で撮影、編集もすべて手がけている。

日頃からトレーニングに励むぷろたん氏は、昨年末に開催された「2021 IFBB PRO League×FWJ WORLD LEGENDS CLASSIC」の「メンズフィジーク ノービス 168cm未満」のカテゴリーで優勝するなど、ボディビルダーとしての実力も証明された。ユーチューバーとしてのポジションを確立しながら、過酷なトレーニングと減量に励む、ぷろたんの日常生活とは?

毎日2時間の筋トレが日課

「筋トレを始めたのは大学生の頃。きっかけは、体のコンプレックスです。体重が増えることに対して強迫観念を抱いていて、とにかく体の代謝を上げたるために始めたんです。

スポーツジムでアルバイトをしていたので就労時間外は、毎日トレーニングしていたのですが、あまりにも使いすぎてお客さんからクレームがきてジムから出禁になるほど鍛えていました(笑)。

以来、大会に関係なく日頃から筋トレと食事管理をして体形を維持するようにしています。筋トレと動画撮影&編集が毎日のルーティンですね」

食事は、自炊。味付けは塩のみが基本で、MCTオイル(中鎖脂肪酸油)を使うこともある。人気企画の大食い動画があるときは、その前後で絶食の食事制限をするという。

眠れない夜が続く、大会3カ月前

「だいたい大会の3カ月前から、過酷な準備が始まります。筋トレの強度を上げるのはもちろん、なにより過酷なのは減量です。大会当日に照準を合わせて、筋肉の張りや肌の艶をピークに持っていく必要があるので、かなりシビアになります。

毎日2時間の筋トレを2〜3セットに増やし、特に食事制限が厳しくて、基本的に同じメニューを1日に6回食べます。お腹に溜まるようなものは食べていないので、常に空腹なんです。毎日ボーっとしていて、ほとんど眠れない生活が続きます。

本業のユーチューブの仕事もかなりきつくなりますが、そこはメンタルの強さで乗り切ります。普段から鏡や窓に映る自分をよく見る癖がついているのですが、その回数も増えますね」

睡眠不足が続くのがこの時期。減量の技術も進化し、昔ほど急激な減量はしなくなったという。とはいえ、ストイックな生活を続けているため、普段から自分の体重の変化が感覚的に分かるそう。朝、目覚めたときの体重は、だいたい言い当てられるという。

プロたん_トレーニング風景

ブロッコリーは、フルーツ、カボチャはデザートだ!いざ、本番へ!

「大会の数日前は、極限状態です。ポーズの確認や体の状態を常にチェックして、当日に向けて仕上げることに集中しています。日サロで肌を黒くし、大会前日には、タンニングスプレーを全身に塗って本番に臨みます。

大会では、それまでの成果が評価されるので、緊張もありますが、充実感があるんです。減量はほんとにつらいのですが、ちょっとのことで、多幸感を得ることができるんです。例えば、野菜の本当の甘みや味が分かるようになります。ブロッコリーはフルーツ、カボチャはデザートになるんですよ(笑)」

大会後は、大好きな大福を食べるのが最高の楽しみ。ぷろたん日記の大会動画は、240万再生を超えた。

なぜ、筋トレを続けるのか?

「筋トレは、自分がなんのために生きているのか?そんな禅問答のようなもので、自分がアップデートされる感覚があるんです。日々の時間の大切さが分かるし、自己肯定感を高めてくれます。

次の大会はまだ、決めていませんが、メンズフィジークで優勝できたので、ユーチューブ動画的にもブーメランパンツで、さらにきついトレーニングを強いられるボディビルのカテゴリーを目指すのもありかなと思っています。

向き不向きがある競技ですが、一度やってみることをお勧めしますね。女性にもモテますよ(笑)」