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映画『タンポポ』:やさしい気持ちになれる、心がふっと温かくなる珠玉の名作選Vol.27

私たちは日々、いろいろなやさしさ”をもらっている。心がふっと温かくなる、映画から小説、音楽、マンガ……珠玉の名作選。人と人の“つながり”には、誰かにやさしくなれるヒントがある。「やさしいとき40」の一覧はこちら

Text: Emi Fukushima, Daisuke Watanuki, Saki Miyahara

愛する人のためにご飯を作り
愛する人のためにご飯を食べる

映画『タンポポ』
©伊丹プロダクション

タンクローリー運転手のゴロー(山崎努)がタンポポ(宮本信子)にラーメン作りの極意を教え名店を目指す。カウボーイハットのゴローは流れ者のガンマンのようで惚れ惚れするが、本筋とは別に挿入される食に関するサブストーリーも珠玉。

食道楽のヤクザ、食事のときは音を立てるなと教えるマナー講座の先生、どれも面白いが、一番の衝撃は死ぬ間際に炒飯を作って家族に食べさせるお母さんの話。子供の時分は爆笑したが、いま観ると切ない。いつどんなときも子が何歳になろうが「ご飯を食べてるか」と気にするのが母なのだ。

文・辛島いづみ