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圧巻のボリュームを生む、浪速流の大胆カット〈焼肉やっちゃん 西葛西店〉

味にうるさい関西人が太鼓判を押す名店が、満を持して東京に。陽気な店主のキャラも含めて、西からの挑戦を受けて立とう。

Photo: Hisashi Okamoto / Text: Koji Okano

焼肉やっちゃん(西葛西)

大阪の京橋駅は1日約50万人が利用する巨大ターミナル。安くて旨い店が集まるこの界隈で、2017年の創業と同時に、焼肉党の支持を得た〈焼肉やっちゃん〉。その東京第1号店が昨年開業した。一般的な店の約2倍、1人前200gの大ボリュームが話題を呼んでいる。

店主の“ゆうちゃん”こと、深井雄士さんは練馬区出身。「〈やっちゃん〉の焼肉と人柄に惹かれ、弟子入りしました」。師匠・石田泰章さんから関西弁のノリツッコミを学び、客席を笑いの渦に包み込む。また、注文ごとにカットする肉の一切れが、実に巨大。きちんと火が通るの?と疑いたくなる分厚さなのだ。

深井さんは元・広告会社の営業担当。調理の合間に軽快なトークで客をもてなす。

「新鮮だから、軽く炙れば食べられますよ」。タンの塊を噛めば、心地よい弾力に続き、甘い脂が滲み出る。肉の味が濃厚なハラミは後味あっさりで、何枚でもイケてしまう。合計400gは満腹になる量だが、ここで「お会計!」はもったいない。関西の甘い味噌ダレに唐辛子がピリリと効いた、ホルモンも必食だ。

焼肉やっちゃん 西葛西店
京橋本店と同じく、店内はカウンターのみ。