サンキュームービー、葉山いくみら配信者と研究者が告白する、本当に怖いゲーム

text & edit: Shigeo Kanno

恐怖の世界への没入感がホラーゲームの醍醐味。ホラゲを遊び尽くす配信者や研究者が、それでも怖い作品とは。

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足音や環境音しか聞こえない廃墟が怖い

『自撮』

Steam/2023年
Chilla's Art/日本の古びた家屋を舞台に、スクープを求める映像会社の社員(主人公)として廃屋を探索し、隠された秘密を追う。

舞台の廃墟では目立ったBGMがなく足音や周りの環境音のみ。これがものすごく没入感があり、実際に肝試しをしている感覚に陥る恐怖がありました。自分が考える恐怖の一つに音が関係していて、シーンとした室内でもちょっとした物音に驚いたり、静けさがあるからこそ、没入感が生まれたり、より一層怖さが増すような気がします。(サンキュームービー)

予期しがたい形で襲い来るクリーチャーの群れが怖い

『Dead Space』(リメイク版)

Steam、PlayStation 5、Xbox Series X/S/2023年
Electronic Arts(EA)、Motive Studio/SFサバイバルホラーの金字塔とも称される注目タイトル。

衝撃的なクリーチャー造形と妥協のないグロテスク表現、そして独自の演出システムの組み合わせにより予期しがたい形で襲い来るクリーチャーの群れが、狭い空間で緊迫感を与え続ける。増大していく恐怖を抱く過程をうまく取り入れ苦戦を強いられた作品です。(島津の鉄砲兵)

ファインダーを覗くのが怖い

『零』シリーズ

Steam、PlayStation 5、Nintendo Switchなど/2001年〜
テクモなど/2001年から続く、『零』シリーズは、カメラを用いたゲームシステムが特徴とされる。

作品で共通しているのが「射影機(カメラ)で幽霊を撮影し、倒す」という行動。廃墟化した日本家屋で対峙する幽霊たちをファインダーで覗いてシャッターを切らなくてはなりません。これがとんでもなく怖い!物語を進めるには必ず幽霊を見続けなくてはなりません。恐ろしかった幽霊たちもクリアする頃には見え方が変わっているかも?怖くて切ない『零』の世界、ぜひ味わってみてほしい。(葉山いくみ)

複数の種類の恐怖が合わさり耐性ができないことが怖い

『サイコブレイク』

Steam、PlayStation 4、Xbox Oneなど/2014年
Tango Gameworks/サバイバルホラーゲーム。不気味な世界で刑事セバスチャンが化け物に立ち向かう。

和製ホラーでよくあるスローペースから脱却しつつ、ジャンプスケア一辺倒ではない複合的な恐怖を内包する本作。敵の数・素早さ・大きさ・脱出か殲滅か・時間制限など、ステージごとに恐怖の質が異なり、一つのスタイルに慣れてもすぐに別の脅威に向き合わなければならないのが怖い。(向江駿佑)